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【社会】

日本に拳銃350丁誤配 独であて先間違え

2010年4月11日 朝刊

 ドイツからトルコに輸出される予定だった軍用拳銃約350丁入りの航空貨物が昨年、誤って成田空港に到着し、日本国内に持ち込まれていたことが10日、空港関係者への取材で分かった。

 ドイツの運送業者が間違えて日本のあて先を書いたラベルを張ったことが原因。このラベルはもともと通関での信用度が高い日本の国内業者あてに発行されたもので、関税のかからない物品とされていたため、成田空港の通関検査を書類検査のみで通過していた。

 受け取った千葉県の業者が県警に通報し、拳銃は無事回収され、国内の犯罪組織などに流れることはなかった。大量の拳銃が国内に誤って持ち込まれたのは極めて異例。

 東京税関は「個別の事案の内容については答えられない」としている。空港関係者によると、昨年3月、拳銃約350丁が入った木箱3箱が航空貨物として成田空港に誤って到着後、税関審査を通過した。

 いずれも包装済みの軍用拳銃で、通関後、金物などを扱う千葉県内の業者へ配送されたが、不審に思った業者が千葉県警に通報し、連絡を受けた東京税関が押収した。

 この業者は、関税のかからない金物の輸入を予定していたが、そのラベルが誤って拳銃入りの木箱の表面に張られていた。

 関係者によると、拳銃は税関の押収品としていったん保管され、検証の結果、犯罪や反社会的組織に使われる恐れはないと判断されたため昨年11月、配達元に返還されたという。

 

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