子どもたちは算数ドリルの中の選手名簿を使って倍数の問題を考えた=川崎市川崎区の市立川中島小学校
サッカーのJ1川崎フロンターレが企画・制作した小学6年生向けの算数問題集が、2年目の今年度は川崎市立の全小学校に配布された。
この「川崎フロンターレ算数ドリル」には今季加入した日本代表の稲本潤一選手らが登場し、問題はサッカーにちなんだものが中心だ。9日に初めて使った川中島小学校では、子どもたちが大喜びで問題に取り組んだ。佐々木昂希(こうき)君(11)は「選手がヒントを出してくれるところもあっておもしろい。計算がもっと好きになりそう」。寺下恵里先生(28)は「使いやすいし、子どもの関心は確実に上がります」と話していた。
選手が登場する地域向け教科書を英国の強豪クラブが制作していると知ったフロンターレが、昨年度に初めて制作した。1年目は共同制作した市立上丸子小だけで使われたが、他校からの希望が多かったため配布対象を拡大。昨季のナビスコ杯準優勝賞金の一部を使い、市立小学校113校と特別支援学校3校向けに1万3千部を制作した。