広島市は9日、グラウンドを閉鎖している旧広島市民球場(中区)の一般利用を5月1日から再開すると発表した。7月31日まで。市は夏にも球場を解体するため3月末で閉鎖する方針だったが、3月26日の市議会定例会で球場廃止条例案が否決され、期間限定での再開を決めた。
利用申請は17日から。希望者は毎日午前8時半までに球場正面で申請する。希望が重なった場合は抽選となる。市はまた、夏の高校野球の広島県大会にもグラウンドを提供する方向で、県高校野球連盟と調整に入った。県高野連の阿蘇品太浄理事長は「選手には旧球場は今もあこがれの地だ」と歓迎する。
旧市民球場について市は、3月末で閉鎖する予定だっため本年度予算に管理運営費を計上していない。グラウンドを利用再開するのに必要な光熱費や警備会社の委託料などの経費約1千万円は予備費を充てる。
一方、廃止条例案を否決した市議会は、球場の解体工事費など関連経費は認めた。そのため、市は、緑地広場を中心とする地区の回遊性調査や、完成予想図の作成は予定通りに進める方針。廃止条例案を6月定例会に再提案するかどうかを検討している。
|