新体操:世界を目指す新星ソン・ヨンジェ(下)

<2>「フィギュア・ママ」と「体操ママ」

 キム・ヨナのバックには常に「フィギュア・ママ」のパク・ミヒさん(53)が控えているように、「体操の妖精」ソン・ヨンジェにも、分身のような母のユン・ヒョンスクさん(42)がいる。「ヨンジェにかかりっきりで、二人目を生むなんて考えもしなかった」と語るほど、娘に情熱を注ぐユンさんは、娘の秘書兼マネージャーとして、すでに12年も活動している。時間を見つけては本やビデオで新体操の勉強をしているうちに、いつの間にか専門家レベルになってしまった。大会用のレオタードのデザインを自分で手がけることもあった。

 ユンさんは、「ヨンジェが一生懸命にやっているのに、わたしが大変だと言っている場合ではない。ヨンジェには、大好きな体操を楽な気持ちで楽しんでほしい」と語る。

<3>マネージメント会社もキム・ヨナと同じ

 ソン・ヨンジェをサポートするマネージメント会社は、フィギュアの女王になったキム・ヨナを支え続けたIBスポーツだ。ソン・ヨンジェの可能性に注目していた同社と、08年末に契約を結んだ。同社は「ソン・ヨンジェを“第2のキム・ヨナ”に育てたい」と、今9月までの契約期間を延長する方針だ。

 スケジュール管理や企業とのスポンサー契約、海外での練習まで支援するマネージメント会社のおかげで、ソン・ヨンジェは最近では試合だけに専念できる。

 「以前はフィギュアも新体操と同じく韓国では人気がなかったのに、キム・ヨナ選手の活躍のおかげで韓国のフィギュアは花開いたでしょう。わたしもヨナ選手のように韓国の新体操界に新風を吹き込みたいです」。ソン・ヨンジェの気持ちは、早くも2年後のロンドン五輪に向かっている。

丁世暎(チョン・セヨン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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