新体操:世界を目指す新星ソン・ヨンジェ(上)

初出場のシニア国際大会で12位に入った新体操のソン・ヨンジェ

生まれつきの才能に猛特訓…

「熱血ママ」に「IBスポーツとのマネージメント契約」、キム・ヨナと共通点多数

 ソン・ヨンジェ(15)=世宗高=は「新体操界のキム・ヨナ」を夢見ている。バンクーバー五輪フィギュア女子シングルで金メダルに輝いたキム・ヨナのように、優雅な体で世界を魅了したいという夢だ。

 ソン・ヨンジェは先月28日(韓国時間)、自身初のシニアの舞台である国際体操連盟(FIG)新体操ワールドカップ・シリーズ「カラマタ2010」で個人総合12位(98.450点)に入り、夢に向かって第一歩を踏み出した。専門家らは「初のシニアの舞台で、世界最高のテクニックを誇るロシアやベラルーシの選手と戦っての好成績なので、ソン・ヨンジェが世界のトップレベルに飛躍する可能性は十分」と語った。

 2日に泰陵選手村(ソウル市蘆原区) で会ったソン・ヨンジェは「本当にキム・ヨナ選手のようになりたくて、表情から細かな動作に至るまで、すべてを学びたいと思っている」と語った。昨年より3センチも身長が伸び、キム・ヨナと同じ(164センチ)になったソン・ヨンジェは、さまざまな面でキム・ヨナにそっくりだと言われる。

「体操の妖精」ことソン・ヨンジェが、青空をバックにポーズを取る。意外に肌寒い日だったが、晴れた空を喜ぶかのように撮影中は笑顔を絶やさなかった。/チェ・スンウ記者

<1>生まれつきの才能と猛特訓

 6歳でフィギュアスケートを始めたキム・ヨナは、幼い頃から「神童」と言われた。ほかの子がなかなかできない技術を一日で習得してしまうような「恐ろしい子」だった。5歳で新体操を始めたソン・ヨンジェも、世宗小学校(ソウル市広津区)6年のときに、強化選手に指定され、各種の国内大会を席巻した。

 広壮中学校(ソウル市広津区)2年のときからソン・ヨンジェを指導してきたキム・ジヒ・コーチ(41)は、「初めて会ったときから目に留まる子だった。体のラインがきれいで柔軟性がある上、バネもあって、ほかの選手と比較にならないほど技を覚えるのが早かった」と語る。

 生まれつきの才能に加え、猛特訓を重ねる粘り強さもキム・ヨナに似ている。ソン・ヨンジェは、学校がある日は午前の授業を終えて8時間以上、長期休暇に入ると午前から夜遅くまで12時間以上も練習する。ソン・ヨンジェは「自分で十分だと思えるまで練習しないと気が済まない。新体操がわたしの一部だと考えれば、つらいこともすぐに忘れられる」と語る。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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