韓中日ハブ空港競争、仁川空港が独り勝ち(上)

 福岡から米ロサンゼルスに向かう場合、国内線で東京の羽田空港に向かった後、預けた荷物を一度受け取り、電車やバスで1時間半以上かかる成田空港に向かい、国際線に乗り継ぐという工程を踏まなければならない。しかし、福岡から韓国の仁川空港を経由すれば、直接ロサンゼルス行きの便に乗り継ぎが可能だ。実際、昨年は74万人の日本人乗客が乗り継ぎ空港として、成田空港ではなく仁川空港を利用した。

 また、中国山東省の青島から上海の浦東空港経由でロサンゼルスに向かう場合には、複雑な乗り継ぎが必要になるため、37時間45分もかかる。しかし、青島から仁川空港を経由して乗り継げば、所要時間は19時間35分で済む。昨年、仁川空港を経由して第三国に向かった積み替え貨物も22万トンに達した。

リードする仁川

 仁川空港が上海の浦東空港、日本の成田空港など北東アジアの国際空港とのハブ空港争いで一歩リードしている。韓国と中国沿海部、日本、ロシア沿海州など北東アジアは10億人の人口を抱える巨大市場だ。

 昨年の仁川空港の乗り継ぎ旅客数は前年比18%増の520万人で、成田空港、浦東空港を上回った。国際線の乗客に占める乗り継ぎ客の比率は昨年時点で18.5%に達し、成田空港の18.2%、浦東空港の15.4%を初めて上回った。大韓航空、アシアナ航空など韓国の航空会社が今年1-3月期に過去最高の国際線輸送実績を記録したのも、仁川空港での乗り継ぎ需要の増大が要因となった。

 仁川国際空港公社は、「中国と日本の主要都市で展開しているマーケティングが奏功した」と説明している。同公社の職員は、中国、日本の現地旅行会社、地方自治体などを回り、仁川空港を利用した場合、旅費と時間がどれだけ節約できるかを積極的に売り込んでいる。同公社のユン・ヨンピョ営業本部長は、「海外に乗り継ぎ客の誘致チームまで派遣したのは、われわれが初めてではないか」と話した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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