親北セミナー開いた教師の解任は正当=釜山地裁

 釜山地裁行政1部(洪光植〈ホン・グァンシク〉部長判事)は9日、北朝鮮を鼓舞・称揚する資料集を作り、セミナーを開いた疑いで有罪を宣告されたキム被告(42)ら教師4人が、「有罪が確定していない状態で解任した釜山市教育庁の処分は不当」として起こした訴訟について、原告の請求を棄却した。

 裁判部は、「教師は自由民主的基本秩序に背かない範囲で自律授業権を認められており、この過程では価値の中立性を守らなければならず、国家はこれを監督する義務と責任を有する。憲法と法律が志向する自由民主的秩序を乱すおそれがあるとの判断により下された懲戒処分は適法」と判示した。さらに同裁判部は、「刑事事件の裁判が進行中だとしても、公務員の懲戒事由が認められれば、有罪が確定しなくとも懲戒処分を行うことができる」と付け加えた。

 全国教職員労働組合(全教組)統一委員会に所属するキム被告らは2005年9月、釜山市蓮堤区の全教組釜山支部事務室で、会員7人が参加する中、北朝鮮の歴史書籍から内容を抜粋し作成した教材を用い、「統一学校」セミナーを開いた疑いで、07年7月に起訴された。1審は昨年、2審は今年判決が下り、いずれも有罪だった。

釜山=権慶勲(クォン・ギョンフン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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