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邦人死刑で「日本は感謝せよ。ギョーザ事件もだ」―中国マスコミ人

4月9日12時46分配信 サーチナ

 日本で発行されている華字紙「新華僑報」の蒋豊編集長は麻薬密輸罪で有罪になった日本人死刑囚の刑が執行されたことを受け7日、「日本は感謝すべき」と主張するブログを発表した。中国は日本に対して十分に配慮しており、政府首脳などの“憂慮発言”は、国際ルールを「忘却」したものと主張した。

 中国紙「環球時報」が運営する環球網サイト上で発表した。蒋編集長は、中国の刑法では50グラム以上の違法薬物を密売した場合には最高で死刑と定められていると紹介。6日に死刑が執行された赤野光信死刑囚の場合、50グラムどころでなく、2.5キログラムだったと指摘した。

 蒋編集長によると、日本は毒ギョーザ事件で容疑者を拘束されたことと同様に、警察の積極的な努力が薬物の大量流入を阻止に結びついたことで、中国の対応に感謝すべきという。

 蒋編集長は一方で、鳩山首相をはじめ政府要人が相次いで「憂慮」、「驚いた」、「遺憾」と発言したことを批判。背景には「(中国人と)同じ犯罪をしても、日本人は死刑にならないだろう」との考えがあるとの見方を示し、「“三権独立”の日本が、国内でも守るべき司法権の独立という“国際ルール”を忘却。まったくのダブルスタンダード」と批判した。

 日弁連の宇都宮健児会長が「公正な裁判を受ける権利を保障されなかった疑いが極めて強い」との考えを示したことには、「『事実をもって証拠とする、法律をもって刑罰に処す』という、弁護士の基本ルールを忘れている。『可能性(疑い)』という言葉を使うのは、まるで推理小説風の創作」と皮肉った。

 蒋編集長は、日本人死刑囚の扱いで、中国当局は日本の国民感情に格段の配慮をしたと主張。刑執行の前に許される家族との面会は通常ならば20分だが、赤野被告の場合には1時間だったなどと指摘。銃殺ではなく薬物注射による死刑だったことも、配慮のひとつと主張した。その上で、「日本側は評価しなかった」と不満を示した。

 蒋編集長によると、中国当局の問題は、複数の死刑囚に対する刑執行を伸ばし、「集中処理」したこと。今後は、刑が確定するたびに即時執行し、「中国人の税金を無駄づかいするな」と論じた。

 文章の部分で蒋編集長は「違法薬物をもてあそぶならば、日本の島の上でやれ。自国民を傷つけるのは自由だが、中国に害をもたらすな!」と主張した。(編集担当:如月隼人)

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最終更新:4月9日13時50分

サーチナ

 

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