大阪市職員が逆転勝訴 「残業代の返還義務なし」残業していないのに超過勤務手当を受給する「カラ残業」をしたとして、大阪市が男性職員(52)に約1万8千円の返還を求めた訴訟の控訴審判決で、大阪高裁は8日、全額の支払いを命じた一審判決を取り消し、大阪市側の請求を棄却した。 判決理由で大和陽一郎裁判長は書類上の残業時間と勤務実態が異なっていたとした上、あらためて残業時間を算出し、未払いの超過勤務手当が約7万円あることを認定。市が返還を求めた分について「残業していた証拠はない」としたが「相殺により市の請求権は消滅した」とした。 男性職員は、最後に職場を離れる職員が氏名と退庁時間を記入する「退庁簿」から残業時間を算出すべきだと主張していたが、一審大阪地裁判決は「退庁簿だけでは残業時間の裏付けにならない」とする大阪市の主張を認めていた。 【共同通信】
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