「落ち着いた?」
「うん…。」
アスカが泣き止んだ。
そろそろ、アスカを離してあげないと。
でも、離したくないや。
「引き止めちゃってごめんね。」
「別にいいよ。今日の分ぐらいなら食べ物はまだあるし。それに、アスカの方が大事だから。」
「…ありがと。」
「うん。」
アスカを抱きしめてると、とても安らかな気持ちになる。
僕の心はまたあの暖かいもので満たされた。
こんな僕の為にアスカが泣いてくれたことが、僕を許してくれたことが嬉しかった。
また僕と話してくれて、一緒に居てくれるアスカが愛しかった。
アスカの為に僕が出来ることがあるなら何でもしたい。
ずっと、アスカを守っていきたい。
例えこの気持ちが偽物だったとしても、簡単に消えてしまうものだったとしても、
僕はアスカが好きだ。
そう思った。
「ごめん、ずっと抱きしめたまんまだったね。そろそろ離れ…」
「……。」
離れようとする僕を、アスカは無言で強く抱きしめた。
心臓が跳ねた。
「…シンジ。」
囁きかけるアスカの声。
アスカは背中を反らせて身体を少しだけ僕から離し、僕の目をみつめた。
頬を淡く染めて、蕩けたような表情になってる。
潤んだ青い瞳は、何かを期待してるように見えた。
「アスカ…。」
アスカはゆっくりと目を閉じた。
ほんの少し唇が濡れてる。
僕は、引き寄せられるように唇をあわせた。
「……。」
「……。」
鼻息がアスカに掛かってると思ったけど、アスカは気にしてないみたいだ。
僕も目を閉じて、アスカの唇の柔らかさだけを感じるようにした。
しばらくそうやって触れるだけのキスを続けてから、
僕達は唇を離した。
「……。」
「……。」
再びお互いにみつめあうと、気恥ずかしくて僕もアスカもうつむいた。
「……。」
「……。」
沈黙。
そういえば、まだ大切なことを伝えてない。
「あの…」
「あの…」
僕とアスカが話そうとしたのは同時だった。
また、恥ずかしくて僕達はうつむく。
「さ、先に言ってくれていいよ…。」
「シンジから、言ってよ…。」
「…わかった。」
また顔を上げて、僕はアスカはみつめる。
アスカも顔を上げて、僕を真っ直ぐみつめてる。
「好きだ、アスカ。」
「アタシも、シンジが好き。」
くすぐったいような気持ち。
照れくさい。
でも、みつめあう事はもうやめない。
嬉しくて、お互いに微笑みあった。
「アスカ…。」
「んっ…。」
また、僕はアスカにキスをした。
そうやって、何度か僕達はキスを交わした。
それからしばらく抱きしめあってた。
ただ、こうやって抱きしめあってるだけで、心が暖かくなって満たされる。
幸せって、こういう事なのかな?
「アスカとこうしてるなんて、何か嘘みたいだ。」
「嘘なんかじゃないわよ。だってほら。」
「んっ。」
アスカが、僕にキスをして、
僕を強く抱きしめた。
柔らかい胸の感触は更に強まる。
アスカの鼓動がさっきよりも伝わってきた。
「……。」
戸惑って何も言えない。
そういえば、この感触だとアスカって今ブラつけてないよな…。
あえて考えないようにしていた事が頭をよぎる。
顔が熱く火照っていく。
「ね?アタシはちゃんとここにいる。ちゃんと、感じるでしょ?」
アスカは更に強く抱きつく。
まるでアスカの方が僕の存在を確認してるみたいに。
「うん…。」
抱きしめあってるだけで満足だったのに、その感触が僕の心を揺さぶる。
アスカの柔らかい身体の感触と、甘い香りと、暖かな体温と、鼓動を、もっと感じたい。
もっとアスカに触れたいと思ってしまう。
股の間にあるものが疼いて反応してしまった。
「……。」
やってしまった。
固くなったものがアスカに当たってしまってる。
恥ずかしくて更に顔が熱くなっていく。
鼓動が速く大きくなる。
「……。」
アスカは何も言わない。
そりゃ気づくよな…。
僕を抱きしめたまま固まってしまってる。
感じていたアスカの鼓動が大きくなってる。
アスカの身体も、少し熱くなった気がする。
少し横を向いて、抱きついてるアスカの横顔を見ると、耳まで真っ赤になっていた。
それを見て僕は更に恥ずかしくなる。
「…ごめん。」
思わず謝った。
でも、恥ずかしくて動けない。
ホントに何考えてんだ僕は、アスカの怪我だってまだ治ってないのに。
股間にある棒がうらめしくて、早く収まってくれと願った。
「…いいよ。」
耳元で囁きかけるアスカの声。
「…え?」
「…シンジが欲しいんなら、アタシをシンジに全部あげたって、いいよ。」
アスカが身体を少しだけ僕から離して、真っ直ぐに僕をみつめて言った。
頭の中が、真っ白になって、
「…アスカッ!!」
その言葉の意味を理解すると同時に、
僕はアスカを強く抱きしめて、ベッドに押し倒した。
「きゃあ!」
アスカの悲鳴で我に返った。
僕は、何をしてるんだ?
アスカは昨日まであんなにボロボロだったのに。
まだ、傷だらけなのに。
いくらアスカがいいって言ってくれたからって、こんないきなり…。
「ごめんっ!アスカ…」
せめてアスカに抱きつくのはやめて離れようと身体を動かそうとした。
アスカは、離れようとする僕を抱き締めた。
「…いいって、言ってるでしょ。バカシンジ。」
「う…。」
アスカの濡れた瞳から、目を逸らせない。
目の前には、やけに艶っぽいアスカの唇。
僕は、再びアスカに唇を重ねた。
「んっ…。」
ただ唇が触れるだけのキス。
でも、それじゃ物足りなかった。
もっとアスカを感じたかった。
少しだけ、アスカの唇に舌を入れてみた。
「んっ。」
唇は、僕の舌を拒まない。
僕の舌は更に深くアスカの口の中を進む。
アスカの舌に触れた。
「…んっ…んむっ…ん…」
アスカの口の中を舌で掻き回している内に、
やがてアスカの舌が僕の舌に応えるように絡みつくようになって、
「…ん…はぁ…ちゅぷ…んっ…」
逆にアスカの舌が僕の口の中に入ってきて、僕の口の中を掻き回した。
アスカの唾液が、僕の唾液と口の中で混じり合う。
「んっ……。」
頭の片隅に、ミサトさんとのキスがよぎった。
「……っ。」
後ろめたさと、
少しだけ甦ったあの時の悲しみで、胸が痛んだ。
誰かがいなくなる悲しみ。
それを掻き消したくて、僕は今までよりも強くアスカの唇を吸い、舐る。
戸惑いや、恐れが遠くに行って、情欲が、露になっていく。
「…ちゅぷ…ぁむ…んっ…ちゅっぷ……」
何処かいやらしい音を響かせながら、僕達はお互いを貪りあう。
頭の中が熱くなって、理性が、思考が、白く霞んでいく。
アスカの存在を確かめたくて、
思い出してしまった悲しみを誤魔化したくて、
僕は湧き上がる情動のまま、夢中でアスカを求めた。
シンジがすぐに押し倒してくるとは思わなかった。
ほんの少しだけ、怖かった。
でも、それよりシンジに触れて欲しかった。
シンジに、触れてあげたかった。
だって、ホントはずっとシンジの事が好きだった。
ずっと、アタシの心に触れて欲しいと思ってた。
シンジの心に触れたいと思ってた。
心を無理矢理押えつけていたプライドの鎖も、今は解けている。
もう、自分の気持ちを抑えたくなんかない。
でも、もう一回ぐらいシャワー浴びときたかったな…。
「…んんっ…はぁ…んっ……ちゅぷ…」
これが、シンジの味なんだ。
嫌いじゃない。
お互いに舌で求め合ううちに頭の中が痺れて、白く霞んでいく。
息苦しさと興奮で、吐息が激しくなっていく。
口の中を舐られる感触と、淫らな水音とお互いの吐息に、
何だかお腹の奥が疼いて、思わず太腿を摺りあわせた。
「やっ……んんっ…」
やだ、アタシ…。
身体の奥から湧き上がる情動を認識して、
羞恥心がアタシの顔を更に赤く染め上げる。
羞恥心と共に、身体の奥の疼きは強まっていく。
情動がアタシを突き動かして、
アタシの手が、シンジを抱きすくめて、その背中をまさぐる。
「…ちゅ…ぁ…ゃ…んっ…ああっ…ちゅぷ…」
アタシの身体を抱きしめてるほうのシンジの手が背中から離れて、
服の上からアタシの胸に触れて、揉み始めた。
布一枚ごしに、シンジの手が、アタシの胸に…。
そう意識すると、気持ちいいとかどうとかよりも、まず恥ずかしかった。
やっぱり、ブラくらいつけときゃよかったかな…。
でも、全部汚れてたしなぁ…。
それに、シンジを誘ってやろうとも、ちょっと思ってたし…。
「…はっ…あっ…ちゅっぷ…んっ…」
シンジの手は、最初はおぼつかない遠慮がちな手つきだったけど、次第に大胆なものになっていった。
それと共に最初はくすぐったいような軽い快感は、
次第に、身体の芯に触れるような深いものになっていく。
身体が火照っていく。
小さく緊張と弛緩を繰り返して身体の力が抜けていく。
荒くなる吐息と共に、どんどん感覚は鋭敏になっていく。
「…ちゅ…んっ…はぁ………………んっ…」
シンジの唇がアタシの唇から離れて、首筋に口付けた。
唇の触れた部分から肌が粟立つような感覚が広がって、
身体が、一瞬強張る。
そのままシンジは首に吸い付く。
アタシの頭を抱えていた手も、胸を揉み始めた。
「…や…あっ…んっ…ぁ…んっ…」
シンジの手がアタシの服の中に入り、乳房に直接触れる。
指が乳首に触れて、その鋭い刺激に身体がピクンと反応し、声が出る。
「んっ…っ、あっ…やっ、んっ…はぁ…あっ…」
シンジの指がアタシの乳首を摘み、擦り、弄くる。
その度にアタシの身体は小さく反応する。
与えられる快感に戸惑って、シンジの手を掴む。
このまま快感が深まったらどうなるのか、不安だった。
シンジの手は一瞬だけ止まり、また、アタシの胸を揉み始める。
アタシの手はシンジの手を掴んでいたままだけど、シンジの手を止めない。
続けて欲しい。
怖いけど、このまま。
「…ぁ…んっ…ぁ…ぁあっ!…」
シンジの唇がアタシの首から離れて、
めくれあがった服からはみ出した、アタシの胸に吸い付いた。
アタシの身体は軽く仰け反った。
「…や、あっ…だめぇ…んっ…シンジぃ…」
シンジの唇と舌が淫らな音を立てながらアタシの乳首を舐り、吸う。
気持ちいい…。
恥ずかしくて、どうしても目を背けたくなるのを堪えて、シンジを見る。
アタシのおっぱいに舌を這わせる、何処か必死なシンジの姿が見えた。
シンジが、アタシのおっぱいを舐めてる…。
そう実感すると、その光景が何だか信じられなくて、でもすごく嬉しかった。
与えられる快感が、どんどん大きくなって、
ぞくぞくっと全身に伝わり、アタシの身体を捩じらせる。
羞恥と、戸惑いと、快感がせめぎあって身悶えて、
縋るように、シンジの髪を掻き分けた。
「…あっ…んっ…だめっ…やっ、あっ…」
シンジの手が肌を撫でながら下にいき、穿いていたホットパンツ越しにそこに触れる。
「…あっ…あっ…」
最初は撫でるようだった指の動きは、
くにくにと感触を確かめるように
力の強弱をつけて揉むような動きに変わる。
そして、シンジの指が一気に下着の中まですべり込んだ。
「…んっ…やだっ…ぁ……あんっ!…」
ぴちゃっと、水音。
やだ、シンジに気づかれた。
羞恥と、直接そこにシンジの指が触れた刺激に、アタシは腰を引く。
「…いやっ…あっ…そこっ、はっ…あああっ!!…んっ!…」
一緒に下着に入ってるシンジの手がそれで離れる訳も無く、
指はそこの感触を、微かな水音を立てながら確かめ続ける。
シンジの指が、割れ目をなぞるように滑る。
クリトリスに触れた。
「ひっ!!…ああっ、あっ…」
今まで味わったことの無い強い快感に、アタシの身体は意思に反して小さく跳ねて、喘ぎ声が漏れる。
どんどん快感は大きくなっていくと共に、今までとは違う決定的な何かを開かれそうな予感がして、
アタシの中で不安が膨らんでいく。
シンジの指が、アタシの中に入り込もうとした。
痛みが走った。
「っく…」
「…アスカ?」
指を深く入れることを拒むように、
アスカの手が強く僕の腕を掴んだ。
情動に身を委ねることをやめて、僕は手を止めた。
「大丈夫、アスカ?」
「大丈夫。ちょっとびっくりしただけよ。」
「でも、痛いんでしょ?」
「痛くなんかないわよ。」
「嘘だ、痛そうにしてたじゃないか。」
「…痛いわよ、だからって、此処でやめるなんて言わないでよね。」
「続けていいの?」
「バカッ!…いいに決まってるでしょ。
それに痛いのは最初だけで、後はだんだん慣れてくるもんなのよ。
だからそんなに心配しなくたっていいの。」
「そうなの?…じゃあ…」
「待って。」
「何?」
「服、脱いでからにしよ。」
「うん。」
アスカの上からどいて、服を脱ぐ。
下を脱ぐと、パンツの内側に白いドロドロが付着している。
実はさっきアスカを触ってるときに、僕は一度堪えきれなくなって出してしまっていた。
アスカに悟られるのが恥ずかしかったし、すぐに回復したから構わないで続けたけど。
すえた匂いが鼻につく。
まだ股間の辺りにねちゃねちゃした感触がある。
脱いだパンツでとりあえずふき取る。
このパンツはもう穿けないな…。
丸めて遠くに投げた。
匂い、アスカに気づかれるかな?
少し不安を残したまま、裸になってアスカの方を向いた。
アスカはもう裸になっていた。
思わず形のいい白い胸と桜色の乳首に目がいった。
視線はそのまま下に進む。
「…あんまり、じろじろ見ないで。」
アスカはそういって恥ずかしそうに手で胸を隠して、
僕からそこを隠そうと脚を動かした。
「うん…。」
そのしぐさが、むしろ僕の興奮をあおった。
アスカの身体が見たくて、
早く続きがしたくてアスカに近寄る。
「……。」
アスカの視線が僕の下半身に注がれる。
つられてうつむくと勃起したあれが見えた。
「……。」
恥ずかしくなって、つい手で隠そうとした。
「……。」
アスカが目を逸らした。
「……。」
「……。」
裸を見られるのってやっぱ恥ずかしいな。
「…シンジ。」
「…うん。」
「…シンジの、…それ…ちゃんと、見たい…。」
アスカが、もじもじしながら、途切れ途切れにそう言った。
「…え?」
「……。」
アスカは真っ赤な顔でうつむいてしまった。
「…う、うん。」
どうせ、いつかはしっかり見られるんだろうし。
恥ずかしさを抑えて、手をどけた。
アスカの視線がまたそこに注がれる。
「……。」
アスカが、不安と好奇心が半々混じりといった目で見てる。
やっぱり、恥ずかしい。
アスカどう思ってるのかな。
やっぱり気持ち悪いって思ってるよな。
「これが、…入ってくるのよね…。」
アスカが不安そうに呟いた。
痛がってたもんな。
やっぱり、怖いんだろうな。
「怖い?」
「…ちょっとね。」
僕も、不安だった。
あの穴に、これが本当に入るんだろうか。
アスカは指がちょっと入ったぐらいで痛がってたのに、
これを入れたら、アスカどうなるんだろう…。
「…触ってみて、いい?」
アスカがそれを見ながら言った。
「…え、…う、うん。」
戸惑ったけど、アスカの不安が少しおさまるなら、断る理由は無い。
「……。」
アスカが、おそるおそる手を伸ばす。
「っ…。」
アスカに触れられて、僕のそれがピクッと刺激に反応する。
アスカの手が、ビクッとして止まる。
「……。」
また、おずおずとアスカが手を伸ばし、触れる。
アスカの指が、たどたどしい手つきで、竿を撫でる。
「…っ……。」
その手の刺激に、僕のそれがピクピクと反応してしまう。
自分で触れるときよりずっと気持ちいい。
アスカは興味深そうに痙攣するようなその動きを見てる。
「…気持ち、いいの?」
アスカは僕の顔を伺ってそう聞いた。
「…うん。」
恥ずかしいけど事実だった。
「…まだ、もうちょっとだけ触らせて。」
アスカの手の動きは次第に大胆になっていく。
撫でるような動きに、竿を軽く掴んで擦るような動きが加わる。
快感が、強くなっていく。
「…っ…ぁ…」
傘の部分の先端から透明の液が染みるように出てきた。
「……。」
アスカの手が止まって、まじまじと液の染み出た先端を見てる。
アスカの指がそこに触れて、液を拭う。
液の感触を確かめるようにしばらく指先を擦り合わせると、
アスカはまた、僕のそれを擦り始めた。
濡れて動きが滑らかになって、粘着質な音を出す。
「…アスカッ…いつまでっ…」
「…まだ、もうちょっと。」
好奇心に火がついたのか、アスカは弄くる事をやめない。
時折僕の反応を伺うように見てくる。
「…っく…っ…」
このまま触って欲しくはあったけど、
いい加減、僕もアスカに触りたかった。
アスカのそこに手を伸ばして、触れた。
「やんっ!」
完全に油断してたのか、アスカは可愛らしい声をあげて、小さく身体が跳ねた。
僕のものを弄くってた手も止まる。
アスカの反応が可愛くて、指先で撫で続ける。
「…いきなりっ、んっ…さわらっ、ないでよっ…。」
悶えながらアスカが言う。
「ずるいよ。アスカばっかり。」
「…そんなことっ…いったって…んっ…。」
アスカのそこも濡れてる。
僕の指はなめらかに滑って、割れ目に沿うように擦り続ける。
「…んっ…やっ、あっ、あっ、あんっ…んっ、ぁ…」
割れ目の上の小さな突起を弄ると反応がいいな。
そこを弄くっていると、皮から完全にめくれて突起が露になった。
「…あっ!!…シンジっ、そこはっ!…やっ、ああっ!…」
アスカの手はもう完全に止まってしまってる。
アスカの細い腰をもう片方の手で抱き寄せて、唇を合わす。
「…んっ、はぁ……あっ…ちゅっぷ…んっ…んっ…」
またアスカの口の中に舌を入れて舐った。
片方の手はアスカの熱く潤ったそこを弄繰り続ける。
穴にほんの少しだけ指を入れてみても、
アスカは小さく反応するだけで痛がってはないみたいだ。
「……ちゅ…あっ…ぁんっ…ちゅぷ…」
アスカの身体が何度も小さくビクつく。
その様と漏れ出てくるアスカの喘ぎ声に、僕の股間にあるそれの疼きが強まっていく。
それに、
「…あっ…ちゃぷ…はぁ…んっ…」
「…っ……ちゅぷ…っ…はあっ…」
アスカの手が、再び僕のそれを撫で始めた。
さっきアスカに触られ続けたこともあって、もう僕のそれは痛むぐらいに膨らんでる。
射精したい衝動が強まっていく。
二回目の限界が近づいてきていた。
弄くっていた手を止めた。
「…アスカッ、そろそろいい?」
アスカの手も止まる。
「…うん。」
アスカが不安そうに頷く。
ゆっくりと、アスカをベッドに倒した。
微かに、身体が震えてる。
アスカの脚を開く。
「んっ!」
初めて見るそこは、複雑な形をしていた。
一見するとグロテスクに見えるけど、不思議と気持ち悪いと思わない。
割れ目を指で開くと、ピンク色の中が見えた。
「あんまり、見ないで…。」
アスカがもじもじと恥ずかしながら言う。
「うん…。」
頷いたけど本当はもっとよく見たかった。
でもそれより、早く入れたかった。
大体の見当をつけて、自分のそれを、アスカのそこにあてがう。
柔らかくて熱い。
ぬるっと、濡れた感触。
「入れるときは、言って…。」
アスカはそう言って、覚悟を決めたように目を瞑った。
「うん…。」
いざ入れる段になると、入れる場所はここであってるのか不安になってきた。
緊張する。
一度、大きく深呼吸した。
覚悟を決めた。
「…いくよ、アスカ。」
「っ…。」
腰を入れて、アスカを貫こうとした。
シンジのそれがアタシのそこにあてがわれた。
不安が、恐怖心が、膨らんでいく。
痛いのが、怖い。
「入れるときは、言って…。」
その瞬間が不意に訪れるのは怖くて仕方が無かった。
せめて目を瞑って、覚悟を決めようとした。
シンジに、身を任せよう。
「…いくよ、アスカ。」
「…っ。」
めりっと、シンジの先端が入ってきた。
熱い。
痛い。
怖い。
身体が強張る。
「くぅ…。」
ほんの少し入っただけでシンジの動きが止まる。
もし、ここから更に入られたら…。
怖い。
痛いのは嫌。
あの時みたいに痛いのは嫌。
でも、
シンジを、受け入れたい。
アタシを、シンジに捧げたい。
その為なら、これくらい…。
「痛っ…」
シンジが、無理矢理にほんの少しだけ進む。
強まった痛みに、意識が少し飛ぶ。
「―――――ッ」
痛みの記憶の鮮明なフラッシュバック。
ロンギヌスの槍がATフィールドを突き破り迫る戦慄。
視界の左半分が欠けた瞬間。
槍が左目ごと頭を貫く感触。
痛みから逃れようと恐慌した心、
追い討ちをかける全身を貪られ引き千切られる痛み。
内臓が身体から引き摺り出されていく感触。
憎悪のままに伸ばした右腕があっけなく引き裂かれた絶望感。
死の感覚。
記憶が、嵐のように頭の中を駆け巡った。
「……。」
吹き抜けた記憶の風はアタシの心を凍てつかせた。
少しずつアタシの中を進む感触。
アタシの中の何かが千切れていく痛み。
「あ…」
凍って麻痺した心が融け始めて、
恐怖が、溢れそうになる。
「ホントに、続けていいの?」
シンジの声。
恐慌寸前だった心は、それで引き戻された。
「…シン、ジ。」
怖い。
だけど、
「…つづけ、て。」
ここでやめるのだけは絶対にイヤ。
アタシには、何もない。
アタシは、人殺しだった。
アタシは、あの声の言うように自分しかいない空っぽな人間なのかもしれない。
それでも、
「でもアスカ…」
「おねがい…」
アタシの中にある、確かな気持ち。
シンジが好き。
この気持ちがアタシの身勝手なものでしかなくても、
それでもこれがアタシに残された、信じることのできる最後の心。
例えこの気持ちがいつか裏切られるものだとしても、
アタシはもう恐れない。
アタシはもう迷わない。
シンジに、アタシの全てを捧げる。
だから、
「…わかった。」
だから、アタシを貫いて。
アタシを、シンジのものにして。
アタシを、シンジの為に生きさせて。
アタシに、意味と価値を与えて。
アタシを、アタシでいさせて。
そうすれば、きっとアタシは何だって越えていけるから。
「…くっ!!」
「っ、ああっ!!!」
シンジが力をこめて、一気に深くアタシを突き刺した。
引き裂かれるような痛み。
お腹の中をシンジのそれが進んでいく感触。
奥に当たったのがわかった。
「うぁ…。」
「っくぅ…。」
じわじわと、滲むように熱を持った疼痛が強くなっていく。
お腹に、シンジのが入ってる。
アタシ、シンジと一つになったんだ…。
痛みは実感となって、幸福感と達成感が心に満ちはじめる。
「…大丈夫?アスカ。」
シンジが、苦悶とも恍惚ともとれる表情で聞いてきた。
気持ち、いいのかな?
「すっごく、痛いわよ。」
緊張が解けて本音が洩れた。
「ごめん、すぐに抜くよ。」
「待って、…このまま、抱きしめて。」
「…うん。」
シンジが、アタシの上からかぶさる様に抱きしめてくれた。
安心する。
アタシ、シンジのものになったんだ。
嬉しい。
痛くって仕方がないけど、
まだもう少し、シンジと繋がってるって実感を味わいたい。
「そろそろ、抜くね。」
アスカの中は熱くて、柔らかく、でもとても窮屈に僕のそれを包んでる。
こうやって入れてるだけで気持ちよくて、腰を動かしたい衝動に駆られる。
「…いいの?」
アスカが聞いてきた。
「え…。」
「動かして、いいわよ。アタシは、平気だから。」
正直、動かしたくて仕方ない。
「ありがとう、アスカ。…でも、今はいいや。」
だけど動くとアスカはすごく痛いはずだから、僕はその衝動を抑えた。
「アタシに、気を遣わないでよ。シンジの、好きにして。」
アスカの言葉に、心が揺らぐ。
快楽の誘惑に、負けそうになる。
「…アスカこそ、僕に気を遣わないでよ。
アスカが痛がってるのに僕だけ気持ちよくなったって嬉しくなんかないよ。
いくら慣れるっていったって、すぐにじゃないんでしょ?
だから、無理しないでよ。これからいくらでも出来るんだしさ。」
だけど、負けたくなかった。
アスカは、こんな僕の為に痛みを我慢してくれた。
それなのに僕だけ自分勝手な欲望に身を任せるのは嫌だった。
意地を、張りたかった。
「でも…」
「アスカ。」
「んっ…。」
アスカの言葉を止めるために、キスで唇を塞いだ。
「抜くね。」
「…うん。」
アスカが渋々ながら肯く。
アスカの上から身体を起こした。
「っ…」
「くぅ…」
引き抜く瞬間、せりあがってくるような快感が意識を少し霞ませた。
アスカは苦悶に表情を歪め、目尻にはうっすら涙が浮かんでる。
やっぱり、すごく痛かったんだろうな。
正直動かせばよかったって後悔もしてるけど、それでも、我慢できてよかった。
自分で自分を褒めてやりたい気分だった。
まだ僕のそれは硬いままで、二回目の射精には至っていない。
何気なく引き抜いた自分のそれに触ると、ぬるっとした感触。
見ると血がついていた。
「え…?」
シーツの上にも血の跡。
僕のそれとアスカのそこを交互に見た。
多分、この血は僕のじゃない。
血は、アスカのあそこから…。
サーッと血の気が引いていく。
「アスカッ!!血がっ!!」
「えっ…?」
余韻からかぼんやりとした表情をしていたアスカがこっちを見た。
「どうしよう?!!アスカから血が出てる!!!ごめん僕のせいだっ!!!」
「…はぁ〜〜、大丈夫だからちょっと落ち着きなさいよ。」
アスカが大きく溜息をついた後、動揺する僕に向かって言った。
「落ち着けって、そんなのできないよっ!!!僕のせいでアスカが…」
「だから、大丈夫って言ってんでしょこのバカッ!!!アタシの話を聞いてっ!!!」
「う、うん…。」
とりあえず黙ることにした。
アスカがゆっくりと、痛みを堪えるようにしながら身体を起こした。
「あのねシンジ、この血はアンタが何か変なことしたからじゃ…まあある意味アンタが変なことしたからではあるけど、
…そうじゃなくて、別にアンタが心配するような傷とかがアタシについたわけじゃないのよ。
言ってみればこれは、証よ。」
「証…?」
「そ、初めてエッチしたっていうね。
女の子には処女膜っていうのがあって、それが初めてエッチするときに破れるのよ。
それで血が出るってわけ。誰でもってわけじゃないらしいけどね。」
「じゃあ、大丈夫ってこと?」
「だから何度もそう言ってるでしょバカ。
まったく、何でこんな事も知らないのよ。普通アタシ達ぐらいの歳だったら誰でも知ってるわよ。」
「聞いたことあるような、無いような…。」
「どこまでズレてんのよアンタは。鈴原や相田とはそんな話しなかったの?」
「したことないよそんな話。…トウジやケンスケは知ってたのかもしれないけど。」
「ふ〜ん。ま、アンタらしいわね。
あ〜あ、せっかく気持ちよく余韻に浸ってたのに台無しだわ。」
「ごめん。…てっ。」
アスカがデコピンしてきた。
「謝る必要ないわよバカ。アンタはアタシのこと心配してくれただけでしょ?
だったら、アンタに悪いところなんか何処にもないじゃない。
だから、もうそうやって簡単に謝んじゃないわよ、バカシンジ。」
「ん、…わかった。」
「ん、わかってくれたようでよろしい。」
そう言ってから、アスカは微笑んだ。
その微笑で、胸の奥にあたたかいものがこみ上げてくる。
「…ところでさ、何か感想とかないわけ?」
「感想?」
「アタシの、初めてを貰って、
…アタシが、シンジのものになったことについてよ。」
目を逸らして、拗ねたように口を尖らせてアスカが言った。
「あ…、うん。その…すごく、嬉しい。
僕がアスカの初めてで、アスカが僕の初めてでよかった。
こんな僕を好きになってくれて、ありがとう。大好きだ、アスカ。」
アスカは頬を紅潮させて少し黙ると、瞳を潤ませながら、微笑んだ。
「…アタシも、シンジが初めてでよかった。シンジの初めてが、アタシでよかった。
アタシの事を好きになってくれて、ありがと。Ich liebe dich. 大好きよ、シンジ。」
囁くようにそう言って、アスカが僕に口付けた。
唇が触れるだけのキスだけど、それでもう充分なほど幸せだ。
「してる時にさ、腕とか脚の怪我って痛くなかった?」
「うん。大丈夫。」
「そっか、よかった。」
「…シンジ、満足させてあげられなくてごめんね。」
「気にしなくていいよ。なんだかんだでそんな気も収まっちゃったしね。」
シンジが、アタシに優しく微笑んで言った。
「…ありがと。」
指を絡めてつないでいる手を、ぎゅっと、強く握った。
シンジが、握り返してくれた。
アタシはもう、一人じゃない。
夜の闇の中でも、シンジがこうやって一緒にいてくれるなら、
アタシはもう、不安じゃない。
安心感と疲れから、眠くなってきた。
瞼が重くなって、視界が点滅する。
「眠い…?」
「うん…。」
「僕も、眠いや。寝よっか。」
「ん。」
「おやすみ、アスカ。」
「おやすみ、シンジ。」
そう言って、目を瞑った。
あの声は、もう聞こえない。
ママに感じていたものとは違う、でもとても安らかな気持ちの中で眠った。
おおおおおお…。
話の展開上書かなきゃいけなかったとは言え、恥ずかしすぎて死にそうだ…。
いや、楽しかったですが…。
しかし、此処と次程誰かに相談したかった所は無かった…。
エロは難しい…。
たう