3月の世界選手権(トリノ)で返り咲いた『世界女王』の座とともに、真央がもう一つ“世界一”の称号を手に入れた。
女子選手として史上初めて五輪のショートプログラム(SP)で1度、フリーで2度、計3度の3回転半を成功させた記録が、正式にギネスブックに認定されていたことが分かった。真央サイドが申請する前に、「ギネス・ワールド・レコーズ社」(本社ロンドン)が日本支社を通じ日本スケート連盟などに記録認定を伝えてきた異例のケースで、近日中に認定証授与式が行われる予定だ。
「まだ申請を出していないんですが、3月中に認定されていたみたいです」と関係者は驚き顔。ギネス認定には「記録達成が証明できる」などの諸条件があるが、真央はこれらをクリアしている上、世界が注目する五輪で達成したことから早々に同社が認定を決めたもようだ。同じケースでは07年に史上最年少の15歳245日でツアー優勝したゴルフの石川遼(当時はアマ)も申請前に同社が記録を認定し、07年9月に授与式が行われた。
表彰ラッシュの多忙な毎日が続く真央は、6月5、6日にソウルで安藤美姫(トヨタ自動車)らとともに“主役”としてアイスショーに出演することも決定。金妍児(キム・ヨナ、19)のおひざもと・韓国での公演は08年7月以来。競技への注目度が高く真央ファンも多いことから、熱狂的な歓迎が予想される。
「歓声の中で滑っていると、すごくうれしさを感じる」と話す真央。いまだ冷めぬフィーバーの中、『世界女王』の喜びをかみしめている。(佐藤ハルカ)