2010.4.9 18:59
築地市場を訪れた外国人観光客は次々に“排除”された【拡大】
観光ジャーナリストの千葉千枝子さんは、「観光は当事者に迷惑をかけないことが大前提」としたうえでこう語る。
「マグロの競りは日本が誇る食文化で、世界的観光素材です。外国人観光客の誘致を目指す政府にとって、高いギャラで人気アイドルグループや女優をイメージキャラクターに据えるよりずっと効果的で、一刻も早く共存共栄のシステムを作るべきです。専門のコーディネーターを配置して観光窓口を一元化し、ルールを周知徹底したうえで、入場料や罰金をとるのも一案です」
築地市場を管理する東京都は「築地のキャパシティーで、いま以上に観光客を受け入れることは不可能。豊洲エリアへの移転がない限り、観光施設として機能を強化する予定はありません」(中央卸売市場管理課)とコメント。観光庁は「観光素材として十分に生かしてほしいですが、個別の運用は所管する自治体の判断を尊重するしかありません」(国際観光政策課)としている。
「豊洲移転」の予算を盛り込み可決