平沼赳夫元経済産業相や与謝野馨元財務相らが10日に結成する新党名の評判が芳しくない。支援する石原慎太郎東京都知事の発案で「たちあがれ日本」と決めたものの、「イメージと実態が合っていない」「長過ぎる」と政界の反応は総じて冷ややかだ。果たして実力で悪評を吹き飛ばせるか--。【岡崎大輔】
「たちがれ(立ち枯れ)日本」と皮肉ったのはみんなの党の渡辺喜美代表。新党メンバー5人の平均年齢が69・6歳と高いのを念頭に「名は体を表す。もうちょっと若々しいパワーがあった方がいい」と指摘した。自民党の田野瀬良太郎総務会長も「命名のわりに若さが不足している」と同意見だ。こうした批判に対し、与謝野氏は9日、BS朝日の番組収録で「捨て身でできる。われわれの最後の仕事だ」と反論した。
今夏の参院選で比例代表を重視する割には、党名が長いのではないかという見方もある。自民党の小泉進次郎衆院議員は「(選挙用の)略称はどうなるんでしょうね」と語る。
「日本」で思い浮かぶのは田中康夫衆院議員が代表を務める新党日本。平沼新党が「日本」を略称にすれば、選挙時にどちらの得票か判別が難しくなる。総務省によると、公職選挙法上、今回の参院選では4月26日から5月2日までに党名を届け出れば正式名称は保護されるが、略称は対象外で政党間で類似していても問題はない。
なお、党名を決める過程では「がんばろう日本」「サムライ」も候補に挙がっていたという。
毎日新聞 2010年4月9日 20時29分