ルース駐日米大使は9日、外務省で岡田克也外相と米軍普天間基地の移設問題を協議し、沖縄県など地元自治体が同意する見通しが立たない段階で、日本側の新たな移設案を協議するのは時期尚早だと伝えた。普天間問題の協議開始には当面、応じられない考えを示した発言で、鳩山由紀夫首相が目指す5月末までの決着は一段と厳しい情勢になってきた。
実務者協議は外相が先月末のクリントン米国務長官との会談で提案し、内閣官房を中心に外務、防衛両省の局長らによるメンバーの選定を進めていた。日本側は移設先案を米側に説明し、早期に実務者協議を始めたい方針だった。
政府はキャンプ・シュワブ陸上部や鹿児島県徳之島など、沖縄県内外で複数の移設先を組み合わせる案を検討している。日本側は実務者協議で移設先を決定することを想定しており、米側との協議開始が遅れれば、決定も先送りになる。
将来的には米軍ホワイトビーチ(沖縄県うるま市)沖合への移設も視野に入れている。ただ、いずれの案にも地元は反対しており、地元の同意なしで米側に正式な案として提示できるかは微妙だ。米側は日米合意に基づくキャンプ・シュワブ沿岸部に移す現行計画が「最善」との立場を変えていない。
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