大学入試対策講座めぐるEBSと民間教育産業の戦い

教材を無断で編集・使用する学習塾などを摘発へ

 韓国教育放送公社(EBS)と塾などの民間教育産業の争いが、日増しに激化している。

 EBSは8日、「EBSの大学修学能力試験(修能=日本の大学入試センター試験に相当)対策講座や教材を無断で使用している民間教育産業を摘発するため、“知的財産権侵害対策班”を発足させた」と発表した。

 「修能の問題のうち70%は、EBSの対策講座の範囲から出題する」という教育科学技術部の方針に対し、民間の学習塾などは「EBSの講座の要約」「EBSの講座の要点整理」などといった講座を次々と開設し、さらにEBSに対抗する動きを見せたため、EBSが業を煮やしたというわけだ。

 EBSは、学習塾などがEBSの教材をつぎはぎして使用したり、学習塾の広告にEBSのロゴマークを掲載したりする動きに対し、「偽物を販売するのに等しい行為だ。EBSは外部の取り締まり専門業者と提携し、近日中に情報提供者への褒賞金制度も導入して、商標権や著作権を守り抜く方針だ」と述べた。

 EBSはまた、自ら制作した「EBS修能対策講座の要約」という教材を今年6月に発売する、と発表した。多忙な受験生のために、EBSの修能対策講座の各科目の内容を、450回分にまとめて提供し、民間教育産業に付け入る隙を与えないようにするというわけだ。

オ・ヒョンソク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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