韓国の大学入試、選抜内容が大幅変化(下)

韓国大学教育協議会、「入試査定官制」で塾関連要素を排除

 「教科関連活動」としては、教科成績、学年別成績推移、研究活動、校内受賞成績、放課後の学校内での活動などを見る。「創意的体験活動」は、読書、進路活動、クラブ活動、ボランティアなどを、「学校生活充実度」は、共同体意識、リーダーシップ、学業に対する意欲、出欠状況、教師の評価、友人関係などを見る。

 これらの要素を、学業に対する意欲、専攻への適性、創意性、人柄、学業到達度、潜在的な成長力、発展可能性のような基準に沿って、書類審査、面接、討論などの方法で評価することになる。

それでも残る「私教育要素」

 専門家らは、今回の基準発表に対し、「受験生がまず学校生活に忠実でなくてはならないという意味」として受け取った。特に学校内での成績を重視し、学校で実施する教科関連大会に挑戦することを勧める。

 ユーウエイ中央教育のイ・マンキ監査理事は「入学査定官の立場では、創意力や潜在力などを評価するのは難しいため、教科と関連した定量的な部分に注目するしかないが、残っているのは校内の大会しかない」と話した。

 しかし、内申と大学修学能力試験(日本のセンター試験に相当)の成績が重要視されている以上、私教育の介入が完全に排除されたわけでないという分析も多い。ソウルのある高校教師は、「自己紹介書の作成や、面接、創意的体験活動のための資料作成、読書などは、生徒らが塾に依存しやすい部分」と指摘している。

 2011年度の入試では、4年制大学118校で計3万7628人を入学査定官制で選抜し、その割合は昨年の6.5%から9.9%へと上がった。

兪碩在(ユ・ソクチェ)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る