サムスン対LG、3Dテレビめぐり中国で泥仕合
サムスン電子の中国現地法人は7日、北京市内のオリンピック公園にある国際コンベンションセンター「国家会議中心」で大規模な新製品発表会を行いました。中国メディアの記者300人以上が集まったこの日の発表会で、サムスンはLED(発光ダイオード)バックライト搭載の55型3D(3次元)液晶テレビの最新シリーズや、スマートフォン(PDA〈携帯情報端末〉の機能が付いた携帯電話)「パダ」など、200種以上の新製品を展示しました。
製品分野別に担当者がプレゼンテーションを行った直後、会場では3D視聴用メガネが配られました。女性たちが登場する華やかな映像ショーに続き、55型3Dテレビ9台をつなげた大型画面に、サッカー英プレミアリーグ・チェルシーの試合映像や、ディズニーのアニメーションなどが3Dで映し出されました。中国の有名な映画監督、馮小剛氏も招待されていました。
ところが実は、この発表会の前日の6日、LG電子が同様のイベントを行っていたため、サムスン電子によるイベントは意味がかなり薄れてしまいました。LG電子は、北京市内のホテルに70社以上の中国メディアを招待し、72型3D液晶テレビなど68種類の新製品の展示発表会を行っていたのです。LGのせいで、サムスンの発表会の新鮮味が半減してしまったわけです。
LG側は「サムスンのイベントを意識して、発表会を1日前に開いたのではないか」との指摘に、「ライバル会社より先に新製品を披露したいという考えは、どの企業でも同じこと。新製品発表会が遅れたというのは、その企業のマーケティング能力を反映しているのではないか」と反論しました。LGは、サムスン側が先に仕掛けてきたとの立場です。
LG側の言い分では、先月27日、サムスン電子の幹部が北京を訪問し、市内の主な家電量販店を回ったのですが、そのときに目立つ位置にあるLG電子の広告をすべてはがし、そこにサムスン電子の広告を張ったというのです。サムスン側は、不愉快千万といった表情です。発表会場で会ったサムスン電子の役員は、「サムスンの3Dテレビは正式に販売されているが、LGの製品はまだ発売前で、予約を受け付けている段階」と悔しまぎれに話していました。
先月初めに韓国で始まった両社の3Dテレビ戦争は、米国に飛び火し、中南米にも拡大、中国ではさらに過熱する様相を見せています。市場を先制しようと争うのは一概に悪いとはいえませんが、泥仕合に終始するのでなく、「善意の競争」を繰り広げてほしいものです。
北京=崔有植(チェ・ユシク)記者
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