中国、麻薬密輸罪で日本人の死刑執行

 中国から日本に麻薬を密輸しようとして逮捕された日本人の麻薬密輸犯が、中国で処刑された。中国で日本人に対し死刑が執行されたのは、1972年の日中国交正常化以降初めてのこと。

 中国国営新華社通信は6日、最高人民法院(最高裁)の発表を引用し、「6日午前、遼寧省で日本人麻薬密輸犯の赤野光信死刑囚(65)に対する刑が執行された」と報じた。中国最高人民法院は、「赤野死刑囚は麻薬密輸についての明確な証拠により、死刑判決を受けた。中国の法に基づいて死刑が執行された」との声明を出した。赤野死刑囚は2006年9月、遼寧省大連の空港で、覚せい剤2.5キロを日本に密輸しようとして、共犯の男(懲役15年が確定)と共に逮捕され、08年7月に一審で死刑宣告を受けた。中国最高人民法院は昨年、赤野死刑囚に対する死刑判決を承認した。

 日本政府は死刑執行に関連し、強い遺憾の意と懸念を表明した。鳩山由紀夫首相は日本のメディアに対し、「司法制度の違いとはいえ、日本から見れば非常に残念なこと」との見解を示した。千葉景子法務相も、「日本人の反中感情を招くことにならないか懸念している」と語った。

北京=崔有植(チェ・ユシク)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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