哨戒艦沈没:生存者が語る事故当時の状況
内部での爆発を否定
哨戒艦「天安」の生存者たちは7日の会見で、事故当時に耳が痛くなるほどの激しい爆発音を2回聞いたと証言した。この証言から、事故は船体の老朽化による「疲労破壊」や、「岩礁への衝突」といったものではなく、「外部からの衝撃」によるものと推定されている。
■大きな衝撃が2回起こった
天安の兵器長であるオ・ソンタク上士(曹長に相当)は、「事故が起こったときには地下2階の部屋で業務報告の準備をしていたが、その瞬間、大きな音と共に体が空中に浮いて停電になった。闇の中で再び大きな音がし、船が90度傾いた。爆発音はとても大きく、耳が痛くなるほどだった」と証言した。電探長のキム・スギル上士も、「大きな音と共にベッドから飛び起きた。それから3-5秒後にまた大きな音がした。最初の音は何かに衝突したような感じで、後の音は爆音と箱や電灯が落ちる音が合わさって聞こえた」と証言した。当時の衝撃についてチェ・ウォンイル艦長は、「兵士たちから、何かに衝突したように、外からの衝撃が非常に大きかったという話を聞いた」と語った。
事故直後、砲術長のキム・グァンボ中尉は第2艦隊統制室に対し、「座礁した」という表現を使って報告した。キム中尉は「当時はあまりにも気が動転していて、何を話したのか記憶にない。慌てて救助要請や船の位置について話したと思うが、正確には思い出せない」と述べた。合同調査チームはキム中尉の報告を「ミス」と説明した。
内部での爆発可能性について、内燃長のチョン・ジョンウク上士は「軍での生活は17年目になるが、船内で爆発が起こったなどという話は聞いたこともないし、資料にもそのような記載は見たことがない」と語る。また火薬のにおいがあったかについて、オ・ソンタク上士は「自分は弾薬の担当者だが、その瞬間にもし火薬があれば、火が付いて火薬のにおいがしたはずだが、においはまったくなかった」と述べた。
■岩礁との衝突や疲労破壊ではない模様
操舵長のキム・ビョンナム上士は、「船が岩礁に衝突すれば、基本的に船体が破れるような音がして、船が大きく揺れる。しかし今回はそのような音も感覚もなかったため、外部からの衝撃だったと思う」と述べた。
機関長のイ・チェグォン大尉は「隊員たちが“水が漏れてきた”という時は、船体の外部と内部の温度差が原因でパイプが凝結し、水が落ちるのを見て勘違いしている。これは、事情が分からない兵士が特によく誤解するものだ。当時の状況から考えても、外部から水が漏れるようなことはまったくなかった。詳しい説明が必要なら、文書を作成することもできる」「一般的に出航の2-3日前から船は作動し始めるため、船体の老朽化ではないだろう」などと述べた。
アン・ヨンヒョン記者
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