人名漢字にない「玻(は)」の字を使ったことを理由に、名古屋市が次女の出生届を受理しなかったことを不服として両親が申し立てていた家事審判で、最高裁第2小法廷(古田佑紀裁判長)は7日付で、不受理を適法とした名古屋高裁決定を支持し、両親の抗告を棄却した。母の矢藤清恵さん(39)=名古屋市東区=は「玻の字が人名にふさわしいという私たちの主張を検討したと思えない。とても残念」と話している。
矢藤さんと夫仁さん(41)は、08年11月に生まれた次女に「玻南(はな)」と命名。しかし「玻」の字が戸籍法施行規則の定める人名漢字にないことから東区役所は出生届を不受理とした。矢藤さんは名古屋家裁に不受理処分の不服申し立てをしたが却下。同高裁も抗告を却下したため09年11月、最高裁に許可抗告していた。矢藤さん夫妻は、9日にも改めて「はな」の名前で出生届を区役所に提出する予定。日常生活では玻南を使用するという。【山田一晶】
毎日新聞 2010年4月9日 2時12分