生駒市の新病院設立問題で、休止状態に陥っている「病院事業推進委員会」の再開に向け、市は生駒地区と生駒市の両医師会に対し、推薦委員候補名を文書で回答するよう求めた。今月中に臨時市議会で委員の選任同意を得たうえ、5月の再開を目指す。
両医師会長が文書(2日付)で、委員推薦の前提として「地域の診療所や病院を代表する地元医師会の理解が得られる事業計画の取りまとめ」などを改めて要請。これに対し、市は6日付の文書で通知し、医師会の理解が得られるよう努力する考えも伝えた。
推進委を巡っては、昨年11月に両医師会の委員が辞任し、条例の規定で休止状態になった。市は推進委の正式答申がないまま、市立病院の指定管理者を医療法人徳洲会とする議案などを12月議会に提案したが、否決された。市は6月議会への再提案を目指している。
一方、医師会側は「公的医療を行う市民病院の指定管理者に、民間の一般病院を指定することは賛成できない」との立場を崩していない。【熊谷仁志】
毎日新聞 2010年4月8日 地方版