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飲酒運転者は30日間日記つけよ 警察庁、免許再取得時

2010年4月8日10時53分

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 警察庁は8日、飲酒運転で免許を取り消された人が免許を再取得する際に、飲酒量や飲んだ状況などを30日間、日記につけ、カウンセリングを受ける講習を義務づけると発表した。アルコール依存症の治療法を参考にしたといい、今秋から4カ所程度で先行実施して効果を確認したうえで、3年後に全国で始める予定だ。

 免許を取り消された人が受ける一般講習は1990年9月から義務づけられているが、飲酒運転で免許が取り消された人に限定した講習は初めて。

 適性検査などの間にアルコールによる障害の程度を調べるテストや指導員のカウンセリングを受ける。1日の飲酒量の上限を決め、飲んだ酒の種類や量、飲んだ状況などを30日間、用紙に毎日記入する。

 これを30日分持って再び講習会場へ行ってカウンセリングを受ける。上限を守らなければ免許が再取得できないわけではないが、日記を記入していなかったり、明らかに虚偽の記入をしたりした場合や、重度のアルコール依存症と認められたりした時は講習を終えたことにならず、免許を再取得できない。試験実施する4カ所は今後、決める。

 昨年、全国で3万3964人が免許を取り消され、うち8785人は飲酒運転が主な原因だった。飲酒運転の罰則は昨年6月から強化され、昨年の飲酒運転の検挙者数は4万1801人で2005年と比べ7割減。一方で、飲酒運転の常習者への対策が課題になっていた。

 警察庁は08年度からアルコール依存症治療などに詳しい専門家らで講習制度を検討。昨年秋、全国で希望者20人に日記をつけてもらう講習を試験的に実施したところ、15人が飲酒量が減ったと答え、反応はおおむね好意的だったという。(五十嵐透)

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