|
きょうのコラム「時鐘」 2010年4月8日
「龍馬伝」で人気の福山雅治さんが「僕は新聞少年だった」と昨日の本紙で語っている。故郷の長崎で地方紙を配達していたという
竜馬ブームの本場、高知は自由民権運動発祥の地でもあり「自由民権記念館」がある。展示室入り口を飾るのは1871(明治4)年に金沢で発行された「開化新聞」である。北國新聞創刊者の赤羽萬次郎とも縁の深い新聞であり、文明開化期の象徴として展示されている 12日まで「春の新聞週間」である。福山さんは、未来の新聞の小型化を提案していた。が、小さくすると読んだ後の使い道がむずかしいので今のままでいいか、と笑っている。その通り。明治の「開化新聞」は今よりうんと小さく、段々と成長して現在のサイズになったのである 福山さんの思い出とは違うが、中高年世代も古新聞を懐かしむのは同じだ。お雛(ひな)様や五月人形を包んだり、押し入れの壁に張った。人形を出すたび1年の成長を知り、大掃除で昔の新聞を読み始めると時も忘れ仕事にならなかった 新聞少年「福山龍馬」のおかげで、時代とともに生きる新聞を実感できてうれしかった。 |