切断ＯＬに４日間で２２回も嫌がらせ電話

　福岡市西区の能古島の海岸で、会社員諸賀（もろが）礼子さん（３２）＝同市博多区＝の切断遺体が見つかった事件で、交通事故の相手とトラブルになっていた諸賀さんが今年初め、インターネットの会員制サイトに「年末年始の４日間に２２回も着信があった」などと書き込んでいたことが１７日、分かった。相手からはオートバイの修理代を要求されていたという。西署などの捜査本部が事件との関連を慎重に調べている。

　諸賀さんが交通事故に関して書き込んでいたのは、会員制交流サイト「ミクシィ」。今年１月３日付の日記で、今年の抱負を交通事故をめぐる紛争の「円満解決」とした上で「突然です！休みを狙ってでしょう、大晦日（みそか）に１０回、元旦に７回の着信。そのうち５回がワンギリです！昨日は３回がワンギリ着信。今日は２回」と書き込んでいた。妹から「やり返せ」と言われたが、「私にも我慢の限界がありますが、ここでもう少し我慢します」と戦っている様子が記されていた。

　昨年１２月２６日付の書き込みによると、諸賀さんは同１１月、車を運転中にオートバイと事故になり、過失割合に関して言い分が食い違い、紛争になったという。「バイクの修理を全部負担してほしいと言う。しまいには私の家まで行くと言い出したそうだ」「家の門前に本人らしき人がうろついてるのを見たから、その後もかなり警戒して帰ってきてます」と不安を募らせる様子を記していた。

　一方、捜査関係者への取材で、諸賀さんが仕事で使っていた携帯電話が、自宅アパート室内に残されていたことも判明した。別に個人用の携帯電話も持っていたが見つかっていない。

　諸賀さんは５日の金曜日午後７時ごろに勤務先の医薬品卸会社を退社。翌６日の土曜日午前５時ごろには、会社の同僚がゴルフに行くため諸賀さんを訪ね、インターホンを押したが反応がなかったという。捜査本部は、５日夜に帰宅した後、６日朝までの間に事件に巻き込まれたとみて調べている。

[ 2010年03月18日 ]