もう此処まで物語がおかしいとつよきす関係ないね。
色々と不快になるかも知れないが、勘弁。
シーンを思い浮かべやすいように多少AA入れてますが雑です、勘弁。
今回ヒィッツ=鮫氷がとんでもない過ちを犯しますがそれは娘への愛が強すぎた結果です、本人も反省しているのであまり責めないでやってください。
それでもOKな方はどうぞ。
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ふぅ、どうやら夢を見ていたようだ…。
ん?どんな夢かって?
やさぐれて夜の街に飛び出した俺がDYNAMITE EXPLOSIONを熱唱したり、
ドラムが足りないという理由で俺の歌を遠巻きに聴いていたいかにもストレス溜まっていますって奴に無理やりストレス解消を理由にドラム担当させたり、
いつの間にかドラム担当と無茶苦茶仲良くなったり、
気分よく歌い終わると今度は巨大な陰謀渦巻く誘拐劇に巻き込まれ誘拐されそうになっていた女性と共に大スペクタクルの後敵組織を壊滅させたり、
その女性に別れ際に告白されたが「俺は愛を捨てた男だ…」の言葉を最後に別れたり、
ついでに街の暴走族や不良グループを壊滅しまくり配下にしたり、
一息つこうと公衆トイレに行ったらイイ男が「やらないか?」と言って…駄目だ…ここから先は思い出せない…。
とにかく、明らかに一晩じゃ無理だろ!?的なイベントを起こしまくる夢を見たよ、昨日は飲みすぎたかな?
よし!便秘ぎみだったお腹も何故か調子がいいし嫌な事は忘れて今日も一日頑張るか!!
で?ここは何処?
俺は無駄に豪華な家具が置かれまくっているおそらくは何処かの倉庫と思われる場所にいた、天井に白地に紅い十字架とBFの文字が書かれた旗が張ってあるが気にしない、だって昨日のあれは夢だもの。
「ジョーズ様!!」
まるで世紀末に出てきそうなナイスなピンク色のモヒカンとグラサンをかけたムキムキ野郎が現れる。
「お目覚めでしたか…では報告いたします、昨日聖帝ジョーズ様自らが発案された恐怖によるこの街の征服計画ですが部下達が順調に進行中です、力が全てを支配する…いい時代になったものです…、そして聖帝十字陵の建設の方ですがこの倉庫も含め昨日聖帝様が買い取った物件の内の病院跡地に建設予定です、聖帝様がおっしゃったように労働力には支配下に置いた地域の者達に強制でやらせる予定です。」
え?何コレ?とりあえずツッコミ所満載だけどコレだけは聞いておこう…。
「警察の方は…?」
ソレだけの事したら黙ってないでしょ?
「ご安心ください、昨日の夜何故か尻を押さえながら戻ってきた聖帝様が修羅の如き有様でご出陣なさって警察署を襲撃した際、奴等に恐怖と金を与えて我等に関与しない事を約束させたではありませんか、国家権力の犬共が我等に歯向かう事はありませんよ」
わーい、これは夢だ、俺はまだ夢を見ているんだ~~。
「しかし一つばかり問題が…我等の計画を邪魔する存在がございます、その名は鉄 乙女!!今しがた部隊の一つが奴によって壊滅したとの報告がございました、一部では奴を救世主などと呼んでいる者もいるようです」
よし、足をつねろう…痛い!夢じゃねぇのか!?
少し強くつねり過ぎたせいか顔を歪めて痛がる俺。
「もっ申し訳ございません!!もちろん鉄 乙女については聖帝様のお手を煩わせることなく我等で対処いたします!…これにて報告を終えます…では失礼いたします」
倉庫を出て行くモヒカンマッチョ。
これは夢で無いとわかりポカンとする俺。
とりあえず一言、
一晩で展開進みすぎだろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!
そうだ、学校へ行こう…。
俺は聖帝スタイルから元のフカヒレスタイルに戻し学校へ向かった、決して現実逃避では無い!!
見ていない、俺は何も見ていない。
学校へ通う途中の一部の通学路が世紀末化してるのなんて見てないし目に付く住民の3割ほどがムキムキのモヒカン野郎になっているはずが無い。
俺はスルースキルを全開にしてなんとか学校まで辿り着く。(途中モヒカンが「死にたくなかったら食料をだしな!」とか凄んできたけど無視してダッシュ…何故この豊かな時代に食料?)
しかし安息の地と思われた学校にまで奴等の手は及んでいた。
校門前
「きゃぁぁぁぁ!」
「たっ助けてくれぇ~~!」
逃げまとう学生達。
「オラオラァァ!!この学校は今日からこの町の支配者となる聖帝ジョーズ様の支配下に置かれる!お前達は聖帝様のために馬車馬の如く働く労働力となるのだぁぁぁ!!」
「俺達BF団の言葉は聖帝様の言葉!俺達に逆らうことは聖帝様への反逆を意味する!聖帝様は蟻の反逆すら許さぬお方だ!!死にたくなければ俺達に従うんだなぁ!?」
t 〉从||||iiー''";;;;;;;;ー、リリ) ~'ー、
了 ,r'~;;;;Lr'";;;;;、 '"ヽ ~' 、ii〈 /
て 消 ( /ソ、;;;;;;;;;;;/::: ::ヽ:::ヽi| 土 わ (
え 毒 〉 |/、,, 'ーiii~''",,,、ヽ- 、,,t:::::j 下 は 〉
か さ ( y,,,,='';;'"´ ;;;;;;、r'--ミ:ヌ 座 は (
┃. れ ヽ, t'" ;;;r'⌒''yー'" ::t ) し は / ,,、-''"
┃ ゝ i ̄:::::ノ'ーイ;;;;,,,,_ー、 彡|i | ろ /'",、-'"
┃ ,r" ヽ、 'r=='"~,,)i'iii リ:j | // 〉:::::::::::::
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レ"从 ;:;: ( _,, r'''~|::::to'''''"o~j";;;、 -'":::"::| ,,,,」L,,,, ヽ''",,、-'~::::
从 ),,,、-ー ''''" ̄ ̄::/::::. (、;;;;二=ー'''":::::::::::::::,、-''i, |j" ,,,,,、- '":::::::::::::
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_i、ヽ,,二_,,、 '",,r"入从jノ:::::::::::::::::::::::::::;;/ (:、 ~ '''''''''''''''''""""~ヽ;;;;;;;;;'、/:::/::
'フヽ、iii二二;;;;、-'"ー-'、〉、、;;;;;;;;;;;;,、- ''~ ;;;;};;;;:::::;;;;;;;; ,,,,,,,,,、 ,、-ー''''、~フ""/:::::::
/、 '"~(~~~ '''、"~ ヽ,...,,'ー-、~'ー、::::'''" ヽ:: ~ 、-ー''":::::::ヽ Y
蹂躙するモヒカン、しかも一人は火炎放射器を持ってる。
「へへへ、いい女じゃあねぇか!?」
「助けて!隆志ーー!!」
「清美をはなせぇぇ!!」
一人の女生徒を襲うモヒカンに勇敢に立ち向かうおそらくはその女生徒の彼氏。
「俺達に歯向かいやがったな!!」
、_人_从_人__/
_)
,..r;;: ( 人) ) ,;`ー、 | ヽ丶 _) 消 汚
ヾゞ、 ゞ'´ '`´ `ヾ、 ─|─ _) 毒 物
-‐':、ゞ'`` ,l / | ヽ _) だ は
ヾ、 ゞ;;. ,r-、 `ヾ、 ヽ、 _) l
, rヾ ,r!/r'ヽ '` \ _|_ _) っ
_,,,.,ノ、_ ヽ, `ゞ;; ;:、 /| `) !
,r‐'''" ,.r ,イ彡ミミヾ、 `` ´;;i V^V⌒W^Y⌒
__,.;;,ィ'´ ,:;;;;彳彡ミ;j`、 `i;:、 オ
;; ヾ、彡;;;ノリ;jjjjj;;;jr' i . ノ;;:'' `゙`、 ``ー、 ,ィ
彡冫;;il;;;ミ;;;;;y;レ ,t'´ ,.、ー、 ゝ ォ i|l;
;'イ;;;'ヾ``ヽ、ィ;;i ,ri'´ ヽ ヾノ ,ry' il'Y゙r ヽ、 ,j|l;;
j'´ '´ '´/ゞ';;::`´ヽ ``´ー ゙i ;;: ,r' ) ,r、 ,rヾlir'ミ,
/ ,;:' '´/ ー≡;i{、 /ヾr'´ ,. '`;;:、 〉ゝ r-ー-、_ ,{i=i= }i、
ーr-、j ,! ,;',;'ィ;;:イ''``ゞ、_,、-‐'´ヽ:;/ 、 ``ヽ ;:、 ( `ゞ、;;;;'',,fi、,≡:;イ==、
,,:' ``ゞ、,;;ゞ、 "´イ ,... `'彡 ,/´ `ヾ、ヾ ' ー、 ii;j `i;;!'´ニil';;;;ゞr、_,r'ミ
' ー‐─ ,rー'゙ー─-、_j;:r'´ ヾ,ゞ 、 ゞ,ミ;:l;;l ,! ,!,i;;'´¨/
;. r-‐;;'"} ``ヾ、 ノ ,;;;: (i,;)))、,,:;!、__,:};!_,.、l
.... _,,,ィ、 i 'ヾ人 、}( / ノ ,r'i r'"ヾ-‐i‐-:;イ, / ヾ
容赦なく火炎放射器をぶっ放すモヒカン。
あれ?ここってつよきすの世界だよな?
いつからこの時代は核戦争後の世紀末に変わったんだよぉぉぉぉ!!
「喝!!」
もう少しで身体に大火傷を負ったであろう生徒は突然聞こえた大きな声と共に発生した波動で火を消され何とか軽い火傷ですんだようだ。
その声の主は…。
「鉄先輩!!」
「乙女先輩が来てくれたからにはもう大丈夫だぞ!!」
声の主は鉄 乙女、彼女の登場と共に逃げまとっていた生徒達の顔に希望が宿りだした。
「貴様等!この様なことをしてただで済むとは思っていないだろうな…」
乙女さんは確かな怒りを籠めた静かな声でモヒカン共に宣言する。
その気迫に圧され動きを止めるモヒカン共。
「おい!フカヒレ」
目の前の世紀末の出来事に唖然としていた俺はそこで後ろから声をかけられた。
そこにいたのはレオ、蟹、スバルの仲間内メンバーである。
「これはいったいどうなってるんだ!?」
「何があったんだよ!!」
今登校して来た彼等は状況が分からないらしく口々に疑問を聴いてくるが俺が知るわけが無い!!てゆうか教えろ!!昨晩何があった俺!!!
「知らねぇよ、今学校に着たらあいつ等が暴れてたんだよ」
仕方がないので無難に帰す俺。
しかしそこで事態に動きがあった。
「へっへへ、さすがは救世主鉄 乙女ってか?てめぇがどれだけ凄んだって無駄だぜ!!何時までもここら一帯の最強がてめぇってわけじゃねぇんだよ!俺達の後ろには聖帝様がついてるんだ!あの方は命令を遂行できない者をゴミのように屠るお方だてめぇなんかより聖帝様の粛清のほうが百倍怖いぜ!!」
「そうだ!聖帝様のためにも此処で撤退なんてしてみろ!俺達全員聖帝様に消されちまうぞ!!」
「「「うおぉぉぉぉぉ!!全てはビック・ファイアのために!!」」」
びびっていたモヒカン共は覚悟をきめ乙女さんに突っ込んでゆく、後俺は別に粛清なんてしないよ!むしろ帰ってくれた方が嬉しいよ!!
しかし流石の乙女さん、群がるモヒカン共をあっさりとちぎっては投げちぎっては投げ…特にこれといった戦闘描写も無く戦闘は終わりを迎えようとしていた…だが!!
「きゃぁ~~~!!」
突如上がる女生徒の悲鳴!
「動くんじゃねぇぞ鉄ぇぇぇぇ!ひひひ、もし一歩でも動いてみろ?この女の顔が一生嫁の貰い手がいなくなるような顔にしてやるぜ…」
女生徒の顔にナイフを突きつけるモヒカンA!!
「くっ!貴様!!そのようなか弱い者を人質に取って恥ずかしくないのか!?」
「うるせぇ!!聖帝様の命令は絶対だ!その為の手段や方法など知ったことかよ!!」
そんな命令出した覚えは無い!!
動きを止める乙女さん。
「大人しくしてな鉄、おい!てめぇら今までのお返しをこの女にたっぷりしてやりな!!」
「ぐへへ、今まで散々俺達の邪魔をしてくれやがって…その落とし前はその身体で返して貰おうか…」
「よもやこれまでか…」
乙女さんは静かに目を閉じ観念したかの様だ。
しかし!
「やらせるかぁーー!!」
今まで遠巻きに見ていたレオがモヒカンに突っ込みそれに続くように生徒達が乙女さんを助けるため皆モヒカンに立ち向かって行く!!
いきなり学校校門前で大乱闘が始まった。
女生徒が人質に取られてるためか乙女さんは動かない、しかしその他の生徒に人質を使う必要は無いと判断しているのかモヒカンは乙女さん以外の生徒に人質を使わない。(少しはプライドでもあるのだろうか?)
スバル、レオ、後名前を忘れた…え~と、そうそう!村口だ!村口を中心にモヒカン達と互角の戦いをする生徒達。
俺?俺はただ見てるだけです…だってモヒカン達の中に俺が聖帝って気づく奴がいたらもうこの街では生きていけないもの!!
しかしそこで目に映る一人の女生徒!今学校へ着いただろう椰子なごみがいるでは無いか!!
もはやフラグが立たないのは分かっているが一度は心底惚れた女(!いまでも惚れているが…)
乱闘で女生徒に目がいっていないモヒカン達がいつ女生徒に危害を加えるか分からないこの状況、ここで守らなきゃ漢じゃねぇ!(原因は俺だが…)
しかし正体はばれたくない、そこで鮫氷に電流走る!!
あるアイディアが思いついた俺は校門前からダッシュで駆け出す。
後ろから蟹が「あ!てめぇーフカヒレ逃げんな!!」と聞こえるが気にせず駆ける。
「ちっ、てめぇら何やってやがる!こんな雑魚共に時間かけやがって…もういい!!てめぇらも動くな!!動けばこの女の顔を刺してやる!!」
先程の人質を取っていたモヒカンが僅かなプライドも捨てたのか女生徒の顔にナイフを近づけ脅す。
流石にモヒカン達と戦っていた生徒達もこれにはどうしようもなく抵抗をやめてゆく。
「俺達にこれだけ歯向かったんだ…てめぇらどうなるかわかってんだろうな!?」
「くそ…」
レオが諦め切れそうに無く呟きをもらす。
「レオ…もういい、貴様等!危害を加えるならこの学校の風紀委員である私だけにしろ!他の生徒には手を出すな!!」
乙女さんはこの状況で皆を救うために自らのみで被害を抑えようとする。
「そいつは無理な相談だぁ、俺達BF団に歯向かった愚か者には見せしめが必要だからな?」
「くっ!」
あざ笑うモヒカン、苦渋の表情を浮かべる鉄。
「そこまでだ」
静かで、しかし威圧感を伴う声が響く。
「あぁ?誰だ!俺達にまだ歯向かおうっていう馬鹿はよぉぉぉ!!」
「私だ…」
モヒカン達の前に現れたのは金色の髪をオールバックにした猛禽類のような瞳をした白いジャケットを着た男。
そう!彼こそが聖帝ジョーズである!!
「ひっひぃ!聖帝様!!聖帝様とは知らずご無礼をぉぉどうか、どうか命だけはご勘弁を…」
俺の登場にめっさビビるモヒカン、俺どんだけ恐れられてるんだよ…。
先程人目につかない場所に移動した俺は四次元ポケットから聖帝変身セット一式を取り出し変装して来たのだ!奴等も自らのボスである聖帝には逆らうまい。(鮫氷だとばれない様に必死で目つきを鋭くして声を低く、性格は本物の聖帝サウザー様をリスペクトすることにした)
しかしあまりの出来事に俺の胃がストレスでマッハなので胸ポケットに俺の最大の癒しの源である一枚しかない娘の満面の笑顔の写真を大事に入れてある。(娘がしばらく会えない状況である今は命より大切な宝だ)
「貴様がこいつ等の長か…こんな卑怯なまねしかできんとは貴様の器がしれるというものだな!」
乙女さんが俺に挑発してくる。
そんな怒んないでよ!俺だって本意じゃないんだこいつ等が勝手に暴れてるだけだYO!!
「貴様!聖帝様になんて口の訊き方だ!!」
モヒカンが鈍器のようなもので乙女さんを殴ろうとする。
まずい!
「よい、気にするな」
「しかし聖帝様…」
「私は”よい”と言ったのだ」
「もっ申し訳ございません!!」
土下座するモヒカン、本当に俺何やってこいつ等をここまで従わせたわけ!?酒のせいで記憶が無いのが憎い…。
「貴様がこいつ等の言う様に真にこの街で最強ならばこの様な卑怯なまねをせず私と一対一で闘え!!そして私が勝ったら今すぐこの街から手を引いてもらう、どうした?私のような女一人に臆すのか?」
鉄が更に挑発してくるがこれは俺にとっても渡り船である。
ここで俺が決闘を承諾し乙女さんに負ければこのモヒカンBF団は崩壊して平和な日々が戻るのではないか?と。
「いいだろう、下等な者達に帝王とそれ以外との格の差を見せ付けるのも帝王の役目だ」
そこまで考えた俺は決闘を承諾した。
校庭で対峙する俺と乙女さん。
周りは沈黙と共に固唾を飲んで見守る生徒達とモヒカン。
「正直貴様等のような卑怯者が決闘を受け入れるとは思わなかったぞ」
「言ったであろう?帝王との格を見せると…」
乙女さんはやる気満々、俺は必死でフカヒレだとばれないようにサウザーになりきる。(しかし本当のサウザー様なら人質取った時点で決闘なんかせず皆殺しだろうけどな)
風が吹く。
沈黙が続き一人の生徒があまりの緊張に鞄を落としたがそれが合図となる。
ヒュン!
一瞬二人の姿が消えたかと思うと二人はちょうど対峙していた場所の中心で拳を交えあっていた。
その拳はあまりに速く重い。(ドラゴンボールの殴りあいを思い浮かべてください)
そして消えたかと思うとそこから10mは離れた場所で再び拳を交えあう。
そんなことが何度も繰り返され今もなお闘いは続いている。
正拳突き
逆蹴り
はさみ突き
裏拳打ち
鈎突き
回し蹴り
下突き、上げ突き
掌底打ち(熊手打ち)
膝蹴り
孤拳(鶴頭)
一本拳突き
跳び蹴り
サミング
地獄突き
踵落とし
回し打ち
上げ打ち
鉄槌打ち(拳槌打ち)
突き蹴り
手刀打ち
背刀打ち
唐竹蹴り
平拳
散手(ばらて)
掌底打ち(熊手打ち)
二段蹴り
肘打ち(猿臂)、エルボー・バット
縦拳
突き返し蹴り
横拳
ボディ・ブロー
サマーソルトキック
オープン・ハンド・ブロー
ありとあらえる技の応酬が続く。(決して文章稼ぎでは無い)
(しかし乙女さん本気で強いな、流石に十傑集ほどではないけどBF団A級エージェント並みの実力は持ってそうだ…)
俺は指パッチンは封じられているといっても十傑集のチート身体能力があるので闘いながらもいくらか余裕をもって思考することが出来た。
(さて、そろそろいいの一発貰って参った宣言すればこの騒動も終着するだろ)
乙女さんの回し蹴りが俺の首を狙いそれをすんでのところで避けた俺はわざとバランスを崩す演技をする。
「はっ!!」
そこで乙女さんが好機と見計らい全力を込めた正拳突きを俺の胸にかましてきた。
ドガァ!!
グシャ
ん?グシャ?
俺は勢いのついた正拳突きを受けて吹き飛ばされたがそれよりも今の音が気になり胸に手を当てて音の原因を確認した。(何十トンもある巨大ロボののしかかりにも耐えうる十傑集ボディは今の正拳突き如きでは敗れない…かなり痛かったけどな!!)
するとそこには…。
見るも無残にグシャグシャになった愛娘の写真が…。
プチン
頭の中で何かが切れた音がする。
観衆は決闘の行方をただ見守っていた、自分達では到底この戦いにはついていけないからだ。
長い長い戦いの末バランスを崩した聖帝に鉄 乙女が全力を籠めた正拳突きを放ち吹き飛ばされる。
観衆はここで戦いは終わったと思った、それほどその正拳突きは凄まじい威力を誇っていたのだ。
拳は音を置き去りにし遅れて聞こえてきた音が電車がぶつかったかの様な音をだす。
鉄 乙女の足元は力んだせいかひび割れてさえいる。
聖帝は壁にめり込み胸に手を当てたままピクリとも動かない。
この決着を見た生徒達は歓声を上げ鉄 乙女を称え、モヒカン達は自らのトップが負けたことに信じられない表情で唖然と立ち尽くす。
「惜しいな。あれほどの腕を持ちながら外道に身を堕とすとは…」
戦いは終わったかの様に思われた、鉄 乙女自身も今の一撃で決まったと思っただろう。
しかし…。
「やってくれたな鉄 乙女、俺の命より大事な物ををみごとに打ち砕いてくれたよ」
起き上がる聖帝に動揺する鉄 乙女。
「初めてだよ・・・この俺ををここまで怒らせたおバカさんは…まさかこんな結果になろうとは思ってもいなかった…、ゆ…許さん…絶対に許さんぞ虫ケラが!!!!!じわじわとなぶり殺しにしてくれる!!!!! 覚悟しろ!!!」
いきなり人が変わったかの様に吼える聖帝、その迫力に無意識の内に鉄 乙女は一歩後ずさる。(どれくらい人が変わったかというと聖帝から宇宙の帝王になったぐらいです)
先程の倍以上の速さで乙女に近づく聖帝!
咄嗟にガードする乙女だがガードの上から来た蹴りの衝撃は凄まじく吹き飛ばされた乙女は背後の校舎の壁を突き破り観衆の視界から消えた。
「おっとすまんすまん くっくっく…やはりどうもパワーがありすぎて自分をうまくコントロールできなかったようだ」
瓦礫の中に聖帝は言葉を投げつける。
「お前如きでは俺に勝つことは出来ん!お前と俺には致命的な違いがある。それは‥ 執念だ!!」(娘に対する)
「乙女さん!…くそぉぉぉぉぉ!!」
観客の中からレオ、スバル、村口?が飛び出し乙女を助けようと聖帝ジョーズに襲い掛かる、だが…。
「邪魔だ」
ボゴォ!
「がはぁ!」
三人は一瞬にして打ちのめされ校庭に這い蹲る。
「たった3匹の蟻が恐竜に勝てると思ったのか?」
ガラァ
崩れた壁の中から乙女が傷だらけの格好で出てくる。
「止め…ろ、他の人間には手を出すな…私はまだやれる!貴様に勝ちこの街の平和を取り戻してみせる!!」
それでもなお毅然と立ち上がる彼女は輝いていた。
「いちいち癇にさわるヤローだ!!!!」
だが現実は非情である。
ただでさえ身体能力に差があるというのに乙女の身体はボロボロ、それで戦いになるはずも無く一方的なリンチが始まった。
は!俺は何をしてたんだ!!たしか娘の写真がグシャグシャになったのを見て頭に血が上ったところから記憶が…。
状況を確認するために辺りを見回す俺。
レオ、スバル、村口?は地面にうずくまり生徒達は皆顔を青くしている。
モヒカン達は歓喜し口々に聖帝を称える言葉を放ち勝ち鬨を上げる。
あれ?戦いはどうなった乙女さんは?
「ぐっうぅぅ…」
足元から声がする。
ま さ か
俺は仰向けに倒れるボロボロの乙女さんの胸に足を乗っけていた。
いやぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁ!!
何この状況!!
悪化しとる!悪化してるよ状況が!!
しかも乙女さんをこんなボコボコにして身体の上に足まで乗っけるなんてなんて外道だ俺は!!
おっと!勘違いしないでくれ!!俺はどっちかと言うと乙女さん好きだぞ!!普通なら絶対こんなことしない!!
でも何でこんな状況になってるのぉぉぉぉぉぉぉ!!
これじゃあ絶対に幾多の脳内に響く電波さん達(読者)から批判来るよ!!
死ね!?とか、
消えろ!!とか、
今まで作ってきた俺の素晴らしきイメージがぁぁぁぁ!!
いや!そんなものより今は乙女さんの身体が心配だ!!
乙女さんの身体から足を降ろす俺。
いきなり口調を戻すとフカヒレだとばれるかも知れないのであくまで聖帝の口調で喋る。
「無事か鉄 乙女よ」
ボロボロの彼女が言う。
「自分…でボロボロにしておきな…がらよく言う」
そりゃもっともな話だ。
しかし敵対していた俺がいきなり乙女さんの治療をするのもおかしい、そこで俺は少年誌好敵手作戦を思いついた。
「貴様は私を怨んでいるだろうな…しかし貴様の健闘、素晴らしいものだった…まさかこれほどまでに俺と闘えるとは見事としか言いようが無い」
「なに…を、私は…武術家だ、むしろ女だからと手加減を…されなかったことに感謝してい…るさ」
よし!この流れならイケル!!
「お前達!!」
俺はモヒカン達を呼ぶ。
「俺はこの鉄 乙女の奮闘に敬意を評してこの学園から手を引くことを宣言する!文句のあるものはこの俺に申してみよ!!」
もちろん俺にビビっているモヒカンが文句を言うはずもない。
「そして鉄 乙女の治療をせよ!!俺が命じたのだ!何かおかしなことをしてみろ?すぐに息の根を止めてやろう…」
「「「「了解しました!!」」」」
命令と共にモヒカン達のほとんどが撤退し残る少数が俺と共に鉄の応急処置に当たる。(もちろん変なことはしてないよ?あくまで応急処置なので本格的な治療なんかは専門家に任せるし)
「礼はいわんぞ」
「そんものは求めていない」
応急処置を終えた俺はモヒカンを伴いこの痛い視線から逃れるため校庭を後にした。
「聖帝ジョーズ!!貴様の野望は必ずやこの鉄 乙女が『鉄』の名にかけて阻止してみせる!!」
背後からそんな決意を籠めた声が聞こえたが空耳であって欲しい…。
俺、これからどうしたらいいだよ…誰か教えてくれぇぇぇぇぇぇ!!
あとがき
わぁーお!!
凄いカオスだぜ!!
作者もこんな展開になるとは思わなかったぜ!!
作中でも書いてあるが作者は乙女さんかなり好きだぜ!!
これから乙女さんにはケンシロウポジションで頑張ってもらうことにするぜ!!
乙女さんは更なるパワーアップを果たすぜ!!
神様のツッコミが無い理由と館長が現れない理由、なぜ主人公が暴走したのかの理由も次回で語るつもりだぜ!!
アディオス!!