宇宙人、未来人、異世界人、超能力者。
これらの摩訶不思議な奴らが突然目の前に出てきたらなんと楽しそうなことだろうか。
俺も思ったよ。が、そんなことありえない。あんたもそう思うだろ?
この地球上にてそんな不思議な奴らがいるならもうそりゃニュースとかで話題になっているだろう。
なら自分が不思議な能力を持っているとしたら・・・。
そんなこともありえるはずが無い。いや、ありえちゃイケナイんだ。
もしもそんなことになっているなら俺は悪い集団に悪用されるかもしれない。
なーんてな。
そんな無駄な心配をする必要は無い。なんせそんな能力は存在しないのだ。
・・・・・が、存在してしまったのだ。今パイプ椅子に偉そうに座ってるこの女にな。
鋭い眼光を放った瞳。黄色いリボンのついたカチューシャ。
閉ざされた薄桃色の唇。とても整った顔立ち。そしてこの学校のセーラー服を身に纏ったこの女。
名は涼宮ハルヒ。自分の願望を現実に変えてしまうというもうホント信じられない奴なのである。
そんな奴と一緒にいるこの俺はフツーの人間だ、安心しろ。
だが、俺の周りにいる奴らも普通なんかじゃない。
頭でもおかしくなったかって?そりゃそう思った時もあったさ。今でも時々そう思う。
が、俺達「SOS団(世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団)」はもっと普通じゃない所に着くことになっちまった。
中学卒業までの俺の日常は何処へ行ったのやら――。