09年の企業業績、二極化鮮明に(上)
世界的な金融危機にもかかわらず、韓国企業の業績は昨年、大きく改善した。世界の有力企業が業績維持に必死に取り組む中、韓国企業の攻撃的な経営が奏功した。このほか、2%という過去に例がない低金利や安定を取り戻した為替相場も業績改善の下支えとなった。
とはいえ、金融危機の余波と完全に無関係ではいられなかった。輸出企業主導の業績改善により、企業業績の二極化が鮮明となった。建設、金融、鉄鋼、機械などの業種は赤字から脱却できず、利益は大幅に縮小した。相対的に善戦した企業も政府による政策効果によるところが大きかった。好業績の維持には景気回復を持続させることが前提条件となる。
■IT好調、金融は不振
有価証券市場(メーンボード)、店頭市場コスダックの双方で電機・電子が成長を主導した。有価証券市場ではメモリー半導体の旺盛な需要、液晶テレビ、スマートフォン(PDA〈携帯情報端末〉の機能が付いた携帯電話)などIT(情報技術)関連の需要増、為替効果による輸出好調などで電機・電子銘柄の営業利益が前期比で約79%増加した。サービス業の営業利益も内需回復と子会社の持分法利益増加などで同74.13%増加した。一方、金融業は企業のリストラに伴う貸倒引当金が増えた影響で、営業利益が同13.28%減少し、最終利益も0.75%減少した。
コスダック市場では、上場企業859社の43.3%を占めるIT業種の景気回復が市場全体の成長を主導した。IT業種ではウィーメード、ネオウィズゲームなどコンテンツ企業の増益、CJオーショッピング、GSホームショッピングなど通信系サービス業の増収増席が市場をけん引した。建設分野では、KCC建設が同68.41%の増益となったほか、双竜建設はコスダック上場企業で最大の売上高を記録し、赤字幅を縮小した。
一方で金融業では、金融危機に加え、実体経済の回復が遅れたことが損失につながった。コスダックに上場した金融業12社の経常収益は同9.3%減の2818億ウォン(約237億円)にとどまった。営業損益と業務純損益もそれぞれ680億ウォン(約57億円)、769億ウォン(約65億円)の赤字だった。
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