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上野原市立病院:移転・建設計画 市長と医師会が対立 全校に「学校医不在」 /山梨

 ◇子供らにしわ寄せ

 上野原市立病院の移転、建設計画を巡り、江口英雄市長と地元の上野原医師会(渡部一雄会長)が対立し、同市の全16校(中4、小10、幼2)の学校医が1日から不在という異例の事態に陥っている。各校の運営にも支障が出ている。【福沢光一】

 学校医は、実質的には教育委員会が毎年度委嘱し、年1回6月までに行う生徒、児童らの健康診断や新型インフルエンザ対策などを担う。同市では、新年度から新たに12人が委嘱されるはずだった。

 同医師会は2月、新病院の設計業者を決める市の「選定委員会」委員7人について、市外出身者が多数を占めていることなどに抗議する文書を江口市長に提出。学校医の委嘱辞退などの方針を示した。同市の小俣幸三総務部長は「地元医師会としては、設計段階からメンバーに入らないのはおかしいと考えているようだ」と話す。

 江口市長と医師会は歩み寄れず、選定委員会は3月28日、公募に応じた7社の中から「内藤建築事務所」(東京都中央区)に決定。医師会側も当初の方針を変更しなかったため、1日から学校医不在という事態に追い込まれた。

 学校医は学校保健安全法に基づき、各校に置かなければならず、地元以外の医師でも委嘱可能だが、同市教委の大神田光司教育長は「今後の信頼関係を考え、地元医師会にお願いしたい」と頭を抱えている。09年度は16校中15校が4月に健康診断を実施しており、各校から「年間予定が立てられない」などの相談が寄せられているという。

 新病院は同市上野原の旧上野原中学校グラウンドに建設を予定し、11年2月着工、11年度中の完成を予定している。

毎日新聞 2010年4月5日 地方版

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