Tips of FS2004's GPS500
■ はじめに
2003年7月に発売されたFS2004には、Garmin社のGPS500(パネル組込型)、GPSMAP295(ポータブル型)の2種類が組み込まれています。今回のGPSはFS2002と異なり、かなり機能UPされており、従ってその操作方法も複雑になっています。
それらの機能を学ぶには、現時点では英語版のHELPを読むしかありません。FS2004の日本語版が出ればそのHELPを見る事が出来ますが、英語版を購入された方(私もその一人です!)は、ずっと英語のHELPと付き合う事が必要となります。
そこでGPS500に関する英語版HELPの要訳に取り組んで見ました。このTipsが少しでも皆様のFSライフを楽しくする事に役立てば、望外の喜びです。

なお、以下はFS2004のGPS500に関するHELPの要訳であり、完全な翻訳では無い事をあらかじめお断り致します。フライトに最低限必要と思われる機能を中心にまとめて見ました。また私の知識不足による誤訳があった場合には、お詫びいたします。

※お断り
このTip'sはHELPを翻訳して作成しました。しかし、私自身、まだGPSを使って十分にフライトをしていないため、機能を完全に理解したうえでの翻訳ではありません。従って、ある部分(特に後半のプロシージャ画面)は直訳に終わっており、十分に意味が通じない部分があります(本人が言ってはいけませんね m(__)m )。
そのため、メール等によるGPS機能に関するご質問には回答出来かねますので、あらかじめお断りしておきます。なお、誤訳部分に関するご指摘は大歓迎です。ご指摘を頂き、より良い物にして行きたいと思います。
2003.9.6

■ GPSレシーバで出来ること
FS2004のGPSユニットには次の機能があります。

  ・現在位置の決定
  ・目的地の決定
  ・現在位置から目的地までの航路の決定
  ・地形のグラフィカルな描写を見る
  ・空港、インターセクション、NDB、VORの情報を探す
  ・最も近い空港、インターセクション、NDB、VORの位置を示す
  ・どんな空港、インターセクション、NDB、VORへもダイレクトに進む
  ・VFRまたはIFRフライトプランでの自動操縦
  ・計器方式での飛行
  ・あなたの近くにある空域の境界に気付かせる

■ GPSの基本コンセプト(画面の種類、切替方法)
GPSユニットは、画面グループと各グループに含まれる各々の画面から構成されています。
  ・ナビゲーション画面グループ(2画面)
     デフォルトNAV/地図 画面
  ・ウエイポイント画面グループ(7画面)
     空港/滑走路/周波数/アプローチ方法/インターセクション/NDB/VOR 画面
  ・近くのポイント画面グループ(5画面)
     近くの空港/インターセクション/NDB/VOR/空域 画面
  ・2つの独立した画面
     現在のフライトプラン/プロシジャー 画面
異なる画面グループ、画面間の移動
  ・大きなノブを回すと画面グループの間を移動します。
  ・小さなノブを回すとグループ内の各画面を移動します。
  ・NRSTボタンを押すと、近くのポイント画面グループに
   直接移動し、もう一度押すと元に戻ります。
  ・FPL、PROCボタンを押すと、フライトプラン/プロシジャー
   の各画面に直接移動し、もう一度押すと元に戻ります。

画面インジケータ(右図参照)
  ・GPS右下の青色インジケータは、現在、ナビゲーション
   画面グループの1/2画面を表示している事を示します。

画面スクロール(右図参照)
  ・CRSRボタンを押してカーソルをアクティブにします。
  ・大きなノブを回して画面をスクロールします。

■ GPSのボタンとノブ
1.Range:地図画面の縮尺を変更
2.
Direct-to:直接、目的地に向うコースを設定
3.
Menu:フライトプランの特定のレグを選択
4.
Clear:入力を取り消します。このボタンを押し続けると、
       Default NAV画面を直ちに表示
5.
Enter:操作やデータ入力を完了
6.
Large knob:画面グループや画面内のカーソルを移動
7.
Small knob:画面グループ内の各画面間を移動します
8.
Cursor:このボタンを押すと、画面上のカーソルを表示
9.
Nearest:近くの空港画面(近くのポイントグループ)を表示
10.
OBS:ウエイポイントの自動、マニュアルシーケンス切替
11.
Message:空域警報の表示
12.
Flight Plan:フライトプラン表示/飛行、計器進入飛行
13.
Terrain:Defult NAV/Map画面に地形を描画
14.
Procedure:フライトプランへの計器進入アプローチ追加

■ ナビゲーション画面グループ
NAV画面の選択
  ・
CLRボタンを押し続ける、またはラージノブを回して、ナビゲーション画面グループを表示します。
  ・
スモールノブを回して、希望の画面を表示します。

各画面の上方向の意味
  ・デフォルトNAV画面 : 現在のフライトプランの方向(機体のヘディング方向では無い)
  ・地図画面 : 北の方角

画面表示方法の変更
  ・地形表示の追加 : 
TERRボタンを押すと地形が表示され、もう一度押すと表示が消えます。
  ・地図画面の省略 : 
CLRボタンを押すと地図上のディテールが段階的に非表示になり、画面が見易くなります。
                画面左側のズーム値表示の右隣に画面bェ表示されます(-1、-2、-3)。
  ・画面縮尺の変更 : 
RNGボタン(+、−)で画面縮尺を、500feet〜500nmまで20段階に変更できます。

※各画面の各表示項目については、およそ想像出来ると思うので、説明は省略します(^^♪
デフォルトNAV画面 地図画面

■ ウエイポイント画面グループ
ウエイポイント画面グループでは、フライトシミュレータのナビゲーションデータベースに収められている、数千におよぶ空港、VOR、NDB、インターセクション、滑走路、周波数、プロシジャーの情報を提供します。

ウエイポイント画面の選択
  ・どの画面からでも、
CLRボタンを押し続けると、デフォルトNAV画面が表示されます。
  ・
ラージノブを回して、ウエイポイント画面グループを選択します。
  ・
スモールノブを回して、希望の画面を表示します。

ウエイポイント画面グループには7つの画面があり、最初の4画面は選択された空港の位置、滑走路、周波数とアプローチ情報を表示します。残りの3画面は、インターセクション、NDB、VORに関する情報を表示します。
なお、カーソルが表示されている場合に異なったウエイポイント画面に切替えるには、
CRSRボタンを押してカーソル表示を消してから、スモールノブを回して希望の画面を選択して下さい。

ウエイポイント画面の選択後、希望するウエイポイントの記号または名前を入力すると、その情報を見る事が出来ます。

ウエイポイント記号の入力
  1.希望するウエイポイント画面を選択し、
CRSRボタンを押してカーソルを表示します。カーソルは画面最上部入力フィールド
    で点滅します。
  2.
スモールノブを回して、ウエイポイント記号の最初の文字を選択します。
  3.
ラージノブを回して、ウエイポイント記号の次の文字のフィールドを選択します。
  4.
スモールノブを回して、希望する文字を選択します。
  5.3項と4項をウエイポイント記号が選択されるまで繰り返します。選択後、
ENTボタンを押して確定します。
  6.点滅しているカーソルを消すには、
CRSRボタンを押します。
   ※3〜5項の代わりに、キーボードから記号を入力することが出来ます。

入力したウエイポイント記号に対して、同一名称のウエイポイントが複数ある場合、 DUPLICATE WAYPOINTS(重複したウエイポイント)画面が表示されます。その場合には、
ラージノブを回して希望のウエイポイントを選択後、ENTボタンで確定します。点滅しているカーソルを消すには、CRSRボタンを押します。

画面内のカーソル移動(この項は訳者が追加)
  ・各画面には入力フィールドが幾つかあり、カーソルを目的のフィールドに移動して記号の入力(前述)や選択を行います。
  ・その際の基本的なルールは次の通りです(詳しくは各画面の説明をご覧下さい)
   1.
CRSRボタンを押すとカーソルが現れ、点滅します。
   2.カーソルが現れた状態で
ラージノブを回すと、各フィールド間を移動します。
   3.フィールドがリスト(周波数画面のように)の場合、ラージノブを回すとカーソルがリスト中を移動します。
   4.フィールドが1行の場合(アプローチ画面のように)、
スモールノブを回すと子画面のリストフィールドが現れ、さらに
     スモールノブ
を回すとカーソルがリスト中を移動します。
   5.選択する項目を決定するには、ENTボタンを押します。
   6.複数のリストフィールドがある場合には、カーソルが次のフィールドに移るので、3、4項を繰り返します。
   7.終了するには、もう1度CRSRボタンを押すとカーソルが消えます。この状態で、画面間の移動が可能になります。
空港位置画面 滑走路画面
周波数画面 アプローチ画面
インターセクション画面 NDB画面
VOR画面
各画面の詳細な説明は...省略します(^^♪
が、周波数画面で役に立つヒントがあるので、その部分を訳しておきましょう。

ヒント:
  周波数画面で希望周波数をマニュアル入力する替りに、
  該当の周波数を選択(ハイライト)し、ENTボタンを押すと、
  GPSは自動的にComm1またはNav1のスタンドバイ側に
  周波数をセットします。

■ 近くのポイント画面グループ
近くのポイント画面グループ(NRST)では、現在位置から200nm以内の各9ヶ所のVOR、NDB、設備に関する情報を提供します。

近くのポイント画面の選択
  1.どの画面からでも、
NRSTボタンを押すと、Nearest Airport画面が表示されます。
    または
    
ラージノブを回して、近くのポイント画面グループを選択します。
  2.
スモールノブを回して、希望の画面を表示します。

リストのスクロール方法
  1.上記の手順で、希望する
NRST画面を選択します。
  2.
CRSRボタンを押して、カーソルを表示します。
  3.
ラージノブを回して、リストの中をスクロールします。右側のスクロールバーにより、リスト中の現在位置を確認できます。
  4.
CRSRボタンをおして、カーソルを消します。

近くのウエイポイントへの航法
  ・
NRST画面は、direct-to機能と共に、近くの施設へのすばやいコース設定を行う事が出来ます。この特徴は、WPT画面の
   データベースから情報を得るより、時間が短縮できると言うことです。もっと大切なことは、緊急時に近くの空港への誘導を
   より簡単に行える事です。
   1.
NRST画面のリストを点滅するカーソルでスクロールして、希望のウエイポイントをハイライトします。
   2.
Direct-toボタンを押して、Select Direct to Waypoint画面を表示します。
   3.ENTボタンを押して選択したウエイポイント記号を承認、
Activate?がハイライトされた状態でENTボタンを2度押します。
     選択したウエイポイントへの飛行が始まります。
近くの空港画面 近くのインターセクション画面
近くのNDB画面 近くのVOR画面
近くの空域画面
各画面で、希望の施設名称にカーソルを移動後、ENTボタンを押すと、それぞれの施設の詳細説明画面に移動します。もとの画面に戻るには、NRSTボタンを押します。

GPSでは空域に近づくと、ナビゲーション画面で
MSG表示が点滅して注意をうながします。MSGボタンを押してメッセージ内容を確認すればこの表示は消えます。しかし、実際に飛行すると、次から次へとこの警報が出て、結構うるさい感じがします。その警報を出なくするには、次の操作をします。
1.
MSGボタンを2秒間押します。
2.
MSGボタンの上部に"OFF"が表示されます。
3.警報を有効にするには、再度
MSGボタンを押します。

■ Direct-To(直行する)航法
GPSのdirect-to機能は、目的のウエイポイントに向うコースを直ぐにセットする事が出来ます。一度、direct-toがアクティブになると、GPSは現在位置から目的地までのpoint-to-point(大圏)コースを作成します。色々なNAV画面上の航法データは、direct-toで向う目的地がが新たな目的地に置き換えられるまで、操縦ガイダンスを提供します。
Direct-toで向かう目的地の選択
1.
Direct-toボタンを押します。
  ウエイポイント記号欄がハイライトされた状態で、
Select
  
Direct-to Waypoint画面が現れます。
2.
スモール/ラージノブを用いて、希望する目的地のウエイ
  ポイント記号を入力します。
  (
ラージノブはカーソル移動、スモールノブを回して文字と
  数字を選択)
3.
ENTを1度押して、選択したウエイポイントを確定します。
  もう1度ENTを押して Direct-to機能をアクティブにします。

 注)スモールノブを回して最初の文字を選択後、キーボード
   からウエイポイント記号を入力する事が出来ます。

Direct-to機能で目的地に向かっている途中にコースから外れた場合、
Direct-toボタンを押し、続いてENTボタンを2度押すと、CDI指針を中央に戻し、同じ目的地に向かう事が出来ます。
施設名称から目的地の選択
1.
Direct-toボタンを押します。
  施設名称欄がハイライトされた状態で、
Select Direct-
  to
Waypoint画面が現れます。
2.
ラージノブを回して、施設名称(2行目)または都市欄(3行
  目)をハイライトします。
3.
スモール/ラージノブを用いて、希望する目的地の施設
  名称を入力します。
  施設名称の文字入力に伴い、GPSはデータベースの最初
  から順に該当する施設名称を表示します。
4.
スモールノブを回し続けると、選択された施設名称又は
  都市名のリストをスクロール出来ます。
5.
ENTを1度押して、選択したウエイポイントを確定します。
  もう1度
ENTを押して Direct-to機能をアクティブにします。

 注)スモールノブを回して最初の文字を選択後、キーボード
   からウエイポイント記号を入力する事が出来ます。
現在のフライトプランから目的地の選択
1.
Direct-toボタンを押します。
  ウエイポイント記号欄がハイライトされた状態で、
Select
  
Direct-to Waypoint画面が現れます。
2.
ラージノブを回して、フライトプラン(FPL)欄をハイライト
  します。
3.
スモールノブを回して、現在のフライトプランの全ての
  ウエイポイントを表示するウインドウを開きます。
4.
スモールノブをさらに回して、リストをスクロールして
  希望のウエイポイントをハイライトします。
5.
ENTを1度押して、選択したウエイポイントを確定します。
  もう1度
ENTを押して Direct-to機能をアクティブにします。
近くの空港を直行する目的地に選択する
1.
Direct-toボタンを押します。
  ウエイポイント記号欄がハイライトされた状態で、
Select
  
Direct-to Waypoint画面が現れます。
2.
ラージノブを回して、近くの空港(NRST)欄をハイライト
  します。
3.
スモールノブを回して、9ヶ所の近くの空港ウインドウを
  開きます。
4.
スモールノブをさらに回して、リストをスクロールして希望
  の空港をハイライトします。
5.
ENTを1度押して、選択したウエイポイントを確定します。
  もう1度
ENTを押して Direct-to機能をアクティブにします。
Direct-to手順のショートカット
Direct-toボタンを使用して、スモール/ラージノブを用いてウエイポイント記号を入力する手順をショートカット出来ます。

一つのウエイポイント記号が表示されている画面(ナビゲーションやWPT画面のように)から
1.
Direct-toボタンを押す
2.
ENTボタンを2度押す

ウエイポイントのリストが表示されている場合は
1.
CRSRボタンを押して、カーソルをアクティブにします
2.
ラージノブを回して、希望のウエイポイントをハイライトします。
3.
Direct-toボタンを押す
4.
ENTボタンを2度押す

■ 現在のフライトプラン画面
フライトプランナーによりVFRまたはIFRフライトプランを作成した場合、フライトシミュレータは自動的にフライトプランをGPSに読み込み、アクティブにします。

現在のフライトプラン画面は
FPLボタンを押すと表示されます。

 注)フライトプランナーの代わりに、GPSでフライトプランを作成する事は出来ません。しかし、direct-to機能で目的地までの
   直行プランを作成する事は出来ます。
MENUボタンにより、現在のフライトプランの任意の区間をアクティブレグに選択することが出来ます。

現在のフライトプランの特定の区間を選択する方法
1.
Active Flight Plan画面で、CRSRボタンを押して
  カーソルを表示します。
2.
ラージノブを回して、希望のウエイポイントをハイライト
  します。
3.
Direct-toボタンを2度押すと、確認画面が現れます。
4.
Activate?がハイライトされるので、ENTボタンを押し
  ます。

計器飛行の間、この機能は特定区間の選択に使うだけで無く、DMEアークに続く方式旋回アプローチの一部や、ホールディングパターンの選択にも使えます。

■ プロシージャ画面
フライトシミュレータのGPSユニットにより、定められた計器進入方式による非精密進入が可能になります。PROCボタンを押して、プロシージャ画面を表示してください。
プロシージャ画面により、現在のフライトプランまたは目的地への直行プランに基づき、進入ポイントへのアクセスを行なう事が出来ます。どちらの場合でも、それぞれの空港には定められた進入方式が必要となります。
アプローチの選択
1.
PROCボタンを押してプロシージャ画面を表示します。
2.ラージノブを回して、
Select Approach?をハイライトし、
  さらに
ENTボタンを押します。使用可能な進入方式がリス
  トアップされたウインドウが開きます。
3.
ラージノブを回して希望の進入方式をハイライトして、
  
ENTボタンを押します。使用可能なトランジションがリスト
  アップされた、第2のウインドウが開きます。
4.
ラージノブを回して希望のトランジションウエイポイントを
  ハイライトして、
ENTボタンを押します。
  (
Approach Vectorsオプションにより、アプローチ開始
  ポイントまでのベクターを受け、最終アプローチコースに
  関するナビゲーションガイダンスを受ける事が出来ます)
5.
ラージノブを回してLoad?またはActivate?をハイライト
  して、
ENTボタンを押します。
  
Load?はフライトプランにアプローチコースを追加します
  が、ナビゲーションガイダンスを直ぐに使える状態には
  なっていません。これにより、オリジナルのフライトプラン
  で飛行を続ける事が出来、必要な場合に
Active Flight
  
Plan画面で選択してある進入方式を直ぐに使用可能に
  する事が出来ます。

ディパーチュアまたはアライバルを使用するには、このセクションの後ろのステップに従ってください。

 訳者注)
  ベクター:本来はレーダーベクターの事であり、管制官の
  レーダーによる誘導を意味しますが、ここではフライトシ
  ミュレータのATC機能の誘導を意味すると思われます。
 注)データベースの全ての進入方式をGPSで使用出来る訳ではありません。進入方式を選択する時、使用可能な進入方式は
  名前の右側に"GPS"が表示されます。いくつかの進入方式には、この表示がありません。この場合には、GPSは補助的な
  ナビゲーションガイダンスのみに使用する事が出来ます。例えばILSアプローチの場合には、GPS外部のVOR/ILSレシーバを
  適切な周波数にセットし、GPS外部のCDI(HSI)計器を使用して飛行します。

  もしも、GPSアプローチ又はGPSで使用可能な非精密進入を行なっており、機体のVOR1をアプローチに使用しようとしている
  場合、計器盤の
NAV/GPSスイッチをGPSにセットして下さい。しかし、NAV1からのデータを用いてアプローチを行なう場合
  には、
NAV1にセットして下さい。


一度アプローチを選択した場合には、
Procedures画面からアクティブにする事が出来ます。アクティブになったアプローチは、現在のフライトプランのエンルートの部分を上書きし、アプローチ開始点に直行します(フルアプローチの場合には、アプローチの最初のfixに直行します)。
既にロードされたアプローチをアクティブにする
1.
PROCボタンを押して、Procedures画面を表示します。
2.ラージノブを回して、
Activate Approach?をハイライト
  します。
3.
ENTボタンを押します。

Procedures画面の他のオプションでは、アプローチを開始する最終コースを選択することが出来ます。このオプションにより、ファイナルアプローチfix(FAF)へのベクターを受け、FAFに到達する前に最終コースをインターセプトするように誘導されます。

既にロードされたアプローチをアクティブにする
(ファイナルへのベクターを受ける場合)

1.
PROCボタンを押して、Procedures画面を表示します。
2.
ラージノブを回して、Activate Vectors-To-Final?
  ハイライトします。
3.
ENTボタンを押します。

多くの場合、目的の空港へのエンルート上で目的地までまだ距離がある場合には、フルアプローチをロードするのが最も簡単です。後で、もしもファイナルへ向けてベクターを受ける場合には、上に述べたようにActivate Vectors-To-Final?を選択し、FAFへのインバウンドコースをアクティブにします。他の場合は、Activate Approach?オプションを用いて、フルアプローチを選択します。
■ 基本的なアプローチ操作

フライトシミュレータのGPSは非精密進入時の誘導を行ないます。GPSはさらに、精密進入とローカライザーを用いた非精密進入時の付加装置としても使用できます。しかし、その場合には、GPS外部のローカライザとグライドスロープの受信機を誘導機器に用いなければなりません。

GPSのために設定された進入方式は時として非常に単純であり、VORやNDB上を飛び越える必要はありません。現在、多くの非精密進入はGPSによりオーバレイ(訳者注:GPSにより既存のコースを上書きする事)を行い、それにより現存の進入方式(VOR、VOR/DME、NDB、RNAV等)をGPSを用いてより精度良く飛行することが出来ます。

多くのオーバレイアプローチはGPSだけのアプローチよりも複雑です。GPSはアプローチの各レグを表示・誘導します。これらの各レグは自動的に進み、ミスドアプローチも含みます。
アプローチでは、トランジションルート(幹線に至る支線ルートまたはイニシャルアプローチfix(IAF)を用いて)、定められたルートの飛行またはファイナルトランジションまでのベクターによる飛行が可能となります。

GPSを用いた典型的なアプローチの飛行
1.出発前に
Direct-toボタンで目的地を選択するか、フライトプランナーでフライトプランを作成します。
2.エンルート上で、ATCはどのアプローチを行なうかの情報を提供します。
  (もしも他のアプローチを使いたい場合は、他を選択する事が出来ます)
3.
PROCボタンを押して、Select Approach?を選択します。
4.希望するアプローチをロードします。この操作により、現在のフライトプランがアプローチプランに置き換わります。しかし、エン
  ルート上でのコース誘導は、アプローチがアクティブになるまで継続します。
5.フルアプローチかファイナルアプローチへのベクターをアクティブにします。いくつかのシナリーでは、ロードするプロセスを省略
  して、アプローチを直にアクティブにした方が便利な場合があります。

全てのアプローチのために覚えておくポイント
1.GPSは定められたアプローチコースの飛行を補完し、アプローチの間、的確な情報を提供します。しかし、パイロットは常に
  アプローチ図表に示されたアプローチコースを飛行しなければなりません。
2.現在のレグ(または現在飛行しているアプローチの一部)は、地図上に赤紫で表示されます。
3.ミスドアプローチポイント(MAP)の向こう側には、定められたミスドアプローチコースが白い点線で表示されます。MAPを飛び越
  えると、GPSは最初のミスドアプローチのウエイポイントに進みます。着陸するか、定められたミスドアプローチ手順の飛行を
  行なって下さい。


■ 方式旋回によるアプローチ

GPSはアプローチ方法の一つとして、方式旋回データを保有しています。この事により、方式旋回時には方式旋回自体を飛行する以外、GPSは他のタイプのアプローチと同様に、パイロットに特別な操作を要求しません。

方式旋回の飛行
1.目的空港の30nm以内で、GPSは
エンルートモードからターミナルモードに切り替わり、画面左下に表示します。そして、CDI
  スケールがフルスケール5.0から1.0nmに変わります。
2.IAFの数マイル手前で、アプローチシーケンスを確認できます。
  ・
FPLボタンを押し、Active Flight Plan画面を表示します。
  ・
CRSRボタンを押し、ラージノブを回す事でアプローチの各ステップを確認できます。
  ・確認が終わったら、
FPLボタンを再度押して、前の画面に戻ります。
3.IAFに到達したら、航空機のOBSノブを用いてCDI(HSI)計器にアウトバウンドコース角度を入力し、このコースヘディングで方式
  旋回を開始します。
4.CDI指針が中央になるようにアウトバウンドコースを飛行します。
5.約90秒後に、左または右(GPSのチャートに示されたように)に45度旋回します。GPSはFAFからのアウトバウンドレグに関する
  コースガイダンスを表示します(GPSは方式旋回を地図画面に表示し、
Default NAVActive Flight Plan画面でアクティ
  ブレグとして表示します)。CDI指針が右に動き始めます。
6.約1分で180度の右旋回を行いインバウンドコースをインターセプトします。GPSはFAFに向けてインバウンドコースを進みます。
  CDI指針が最終進入コースに沿って、反対側に動き始めます。
7.CDI指針が中央に来たら、右旋回して最終進入コースに入ります。
8.空港の10nm以内で、GPSは
ターミナルモードからアプローチモードに切り替わります。CDIスケールはフルスケール1.0から
  0.3nmに変わります。
9.FAFに来たら、最終コースに向けて修正を行ないます。
10.FAFを通過すると、GPSの目的地がMAP(ミスドアプローチポイント)に進みます(例えば、RW04のようにランウエイ端)。
11.CDI指針を中央に保ち、MAPに飛行します。アプローチ図表に示された、最低飛行高度に注意してください。
12.MAPを通過すると、GPSの目的地がミスドアプローチの最初のウエイポイントに進みます。
13.着陸するか、または定められたミスドアプローチ方式を飛行します。



■ ミスドアプローチ

MAPを過ぎてランウエイが見えない場合は、ミスドアプローチ方式を飛行しなければなりません。MAPを過ぎた時、GPSは定められたミスドアプローチ方式の最初のウエイポイントに進みます。そして、各々のミスドアプローチのウエイポイントを進み、ホールド地点まで誘導します。
ミスドアプローチ方式の飛行
1.アプローチ図表に定められた、ミスドアプローチ方式に従
  い、適切な上昇率、ヘディングで飛行します。GPSは定め
  られた方式を通過して、ホールディングパターンまで誘導
  を行い、ホールディングパターンのコースガイダンスを提
  供します。
2.再度アプローチを行なう(または他のアプローチを行なう)
  ためにホールディングパターンを離れる場合には、前に
  説明したように、
PROCボタンを押して、Select
  Approach?
またはActivate Approach?を選択します。
  または、
  Direct-toボタンを押して、他の目的地を選択します。


■ ホールディングからのアプローチ

ホールディングパターンからアプローチを始める場合、GPSはそれを簡単に行うことが出来ます。
1.目的空港の30nm以内で、GPSはエンルートモードから
  
ターミナルモードに切り替わり、画面左下に表示します。
  そして、CDIスケールがフルスケール5.0から1.0nmに変わ
  ります。
2.GPSはMap画面にホールディングパターンを表示し、
  
Default NAVActive Flight Plan画面にホールディ
  ングパターンをアクティブレグとして示します。
3.GPSは、修正された進入コースを含んだホールディング
  パターンを通るコースガイダンスを提供します。
 注)ホールディングパターンをもう1度回って、高度とスピー
   ドをさらに落とす必要がある場合、ホールディングウエイ
   ポイントを2度目に通過する前に
OBSボタンを押して、
   ウエイポイントが進むのをマニュアルで止めます。
   もしも既にこのウエイポイントを通過してしまった場合は
   
Active Flight Plan画面でホールディングパターンを
   再度アクティブにします。
4.空港の10nm以内で、GPSはターミナルモードからアプ
  ローチ
モードに切り替わります。CDIスケールはフルス
  ケール1.0から0.3nmに変わります。
5.最終コースに向けて修正を行います(FAF to MAP)
6.FAFを通過すると、GPSはMAPに向うステップに進みます(例えば、RW21、滑走路端)。指針を中央に保ち、MAPに向って
  飛行します。アプローチ図表に示された最低飛行高度に注意して下さい。
7.MAPを通過すると、GPSの目的地がミスドアプローチの最初のウエイポイントに進みます。
8.着陸するか、または定められたミスドアプローチ方式を飛行します。


■ DMEアークアプローチ

GPSは、アーク(円弧)を決定するために、
Jeppesenが提供した追加ウエイポイントを用いて、DMEアークアプローチを上書きします。これらのウエイポイントは最初の文字がDで始まり、3つの数字が続く名前で示されます。その数字は、ウエイポイントが並んでいるラジアルを示し、最後の文字は円弧の半径を示します。

DMEアークアプローチのクリアランスを受けた場合、アークをインターセプトするために次の方法を取ることが出来ます。
 ・設定された放射状のインバウンドに従い、IAFをインターセプトします。
 ・ATCベクターに従います。それにより、アークに沿ったどのようなポイントでもアークをインターセプト出来ます。
1.目的空港の30nm以内で、GPSはエンルートモードから
  
ターミナルモードに切り替わり、画面左下に表示します。
  そして、CDIスケールがフルスケール5.0から1.0nmに変わ
  ります。
2.まだアプローチをアクティブにしていない場合、アプローチ
  のクリアランスを受けた際にそれを確認して下さい。
3.航空機のVOR1をアプローチに使用する場合、
Nav/GPS
  スイッチが
GPSになっている事を確認して下さい。
  または、
  NAV1からのデータを用いてアプローチを行い、GPSを単に
  状況確認に用いる場合には、
Nav/GPSスイッチをNAV
  切替えます。
4.アークに沿って、CDI指針が中央になるように飛行します。
5.アプローチの次のポイントは、インターミディエイドfixです。
  このfixがアクティブになる時、標準旋回が始まります。
6.空港の10nm以内で、GPSはターミナルモードからアプ
  ローチ
モードに切り替わります。CDIスケールはフルス
  ケール1.0から0.3nmに変わります。
7.ファイナルコース部分(FAF to MAP)に向けて旋回します。
8.FAFを通過すると、GPSの目的地がMAP(ミスドアプローチポイント)に進みます(例えば、RW04のようにランウエイ端)。
  CDI指針を中央に保ち、MAPに飛行します。アプローチ図表に示された、最低飛行高度に注意してください。
9.MAPを通過すると、GPSの目的地がミスドアプローチの最初のウエイポイントに進みます。
10.着陸するか、または定められたミスドアプローチ方式を飛行します。


Vectors-to-Finalアプローチ

ファイナルアプローチコースへの途中で、ATCが”ベクターを希望しますか?”と聞いてきた時に、"vectors-to-final"を選択する方法は幾つかあります。最初の2つの方法が最も簡単です。

Vectors to Finalの選択
・アプローチを最初に選択したと時に、
TRANS(トランジション)ウインドウからVECTORSを選択します。
または
1.フルアプローチをロードします。それには、TRANSウインドウから選択したIAFを含みます。
2.クリアランスを受けた時に、
PROCボタンを押し、Activate Vectors-to-Finalを選択します。
または
1.フルアプローチをロードします。
2.
Active Flight Plan画面で、アプローチの希望するレグをハイライトし、MENUボタンを押します。
3.
ENTボタンを押して、レグをアクティブにします。

GPSはATCがベクターする方法を知るすべがありません。そこで、FAFの外側のどこかでファイナルアプローチコースをインターセプトする事になります。Vectors-to-Finalがアクティブな時には、
Map画面にファイナルアプローチコースの延長線が赤紫で表示されます(赤紫はフライトプランのアクティブレグを描くことを思い出してください)。そして、Default NAV画面にはアクティブレグの一部として、VTFが現れます(vectors-to-finalモードでアプローチがアルティブな事を思い出させるため)。CDI指針は、ファイナルアプローチコースに入るまでは、センターから外れた状態になっており、FAFを通過するとGPSは次のレグに進みます(FAF to MAP)。

Vectors-to-finalアプローチでヴェクターを受けている間、GPSに表示される全ての情報は、FAFに関するものである事を認識して下さい。GPSは偶然にFAFに到達する以外、どこでアプローチコースをインターセプトするかわかりません。

オートパイロットを用いたVectors to Finalの飛行
オートパイロットを用いてVectors to Finalを飛行する時には、
Navモードでは無く、Headingモードになっている事を確認して下さい。ATCはファイナルアプローチコースをベクターするので、パイロットはヘディングバグを動かしてこれらのベクターに従う事になります。ファイナルアプローチコースをインターセプトしたら、NavまたはApproachモードのスイッチを入れます。GPSコースをNav1(HSI)に表示するにはNav/GPSスイッチをGPSに切替えます。VOR、ローカライザ、ILSコースをマニュアルで飛行する場合は、Navに切替えます。
Vectors to Finalの飛行
1.目的空港の30nm以内で、GPSはエンルートモードから
  ターミナルモードに切り替わり、画面左下に表示します。
  そして、CDIスケールがフルスケール5.0から1.0nmに変わ
  ります。
2.まだアプローチをアクティブにしていない場合、
Vectors
  
to Finalでアクティブにします。これによりGPSはファイナ
  ルアプローチコースへガイド出来るようになります。
3.ATCがベクターを行います。
4.ATCがファイナルアプローチコースをインターセプトするた
  めに旋回の指示を行います。
  ファイナルアプローチコースに近づいて来ると、CDI指針が
  中央に動いて来ます。
5.CDI指針が中央に来たら、最終のコース調整を行います。
6.空港の10nm以内で、GPSはターミナルモードからアプ
  ローチ
モードに切り替わります。CDIスケールはフルス
  ケール1.0から0.3nmに変わります。
6.FAFを通過すると、GPSはMAPに向うステップに進みます(例えば、RW21、滑走路端)。指針を中央に保ち、MAPに向って
  飛行します。アプローチ図表に示された最低飛行高度に注意して下さい。
7.MAPを通過すると、GPSの目的地がミスドアプローチの最初のウエイポイントに進みます。
8.着陸するか、または定められたミスドアプローチ方式を飛行します。


ホームページ
戻る