タッキー&翼の滝沢秀明(28)が5日、東京・日生劇場で、初めて演出を手掛けた主演舞台「滝沢歌舞伎」(〜5月8日)を行った。「日本の素晴らしさを海外の方にも見て欲しい!!」と演出家デビュー作を携えての世界進出に意欲的。けいこでは右まぶたを数針縫う裂傷を負い、上演前の会見にも、ばんそうこうを張った痛々しい姿で登場したが、本番では体当たりのアクションに臨み、“プロ魂”を見せていた。
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演出家タッキーが世界を視野にとらえた。初演出作は伝統芸能歌舞伎をテーマにしたが、「ここが海外だとして、アメリカのお客さんに歌舞伎を見せるイメージで、洋物も取り入れました」と“外国の目”も意識。「海外公演も勝手に思ってます。日本の素晴らしさを海外の方にも見て欲しい!!」と声を弾ませた。
舞台では歌舞伎の特色でもある女形の舞に加え、ダークヒーロー・平将門も熱演。ジャニーズ十八番のフライングでは新技も披露した。草原や岩場など上空からの映像が映し出されたスクリーンに対し、垂直につるされる「4Dフライング」と呼ばれるもので、ショービジネスの本場・米ラスベガスの技術を日本初導入。世界にも胸を張れる和洋折衷のパフォーマンスを繰り広げた。
4日夜に開幕した「滝沢歌舞伎」だが、トラブルを乗り越えての初日だった。本番直前の同日昼、殺陣シーンの舞台げいこで右まぶた周辺を12ミリ裂傷。「血が流れてたみたいだけど、テンションが上がってて気付きませんでした」と舞台に立ち続け、けいこを終えてから病院で数針縫った。
「演出家として、ケガをして(内容を)変更するというのはイヤなんです。自分で作ったものを、ちゃんとやりたいので」。本番では予定通り、激しいアクションをこなして観客を魅了した。
06年から09年まで上演した前身の主演舞台「滝沢演舞城」から数えて、5日でちょうど200回公演も迎えた。座長として、演出家として、「200回は僕だけでなく、応援して下さったファンがいるから。みなさんと一緒にお祝いしたい」と充実感を漂わせていた。