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【在日 外国人参政権を考える】(5)帰化手続きの緩和 書類厚さ数センチ…あまりに煩雑 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:外国人参政権
在日2世だった鄭大均首都大東京教授(61)は「在日は外国人意識が希薄だからこそ、手続きの煩雑さや(制度の)同化主義的な性格に心理的抵抗を覚えやすい」と語る。自らも日本国籍を平成16年に取得した際、普段から使用する「鄭」の字が申請当時は人名・常用漢字になかったため、新たな名前が一時必要になったという理不尽な体験をした。
今は行政上の運用で特別永住者に対して提出書類を一部免除する簡易化が進んでいる。だが、河さんはまだ不十分と指摘する。
「在日はかつて差別を受けた歴史的経緯がトラウマとなり、日本に恭順の意を示すような帰化にアレルギーがある。今の法務大臣による許可制を届け出制にすれば、在日の屈辱感は解消されるはず」
河さんはただちに在日全員に日本国籍の取得を求めているわけではない。「時限立法ではない形にして、取得するかどうかは各人の自由にする」という選択権を与えるものだ。
参政権付与に反対する有識者の間でも「反対するだけでは本当の解決にならない」として帰化促進を提案する動きがある。民間シンクタンク「国家基本問題研究所」は2月、特別永住者の帰化では、本人確認書類に加え、善良な国民になることを誓う宣誓書や動機書などの提出だけにする「特例帰化制度」の導入を提言した。