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自転車転倒は「設計上の欠陥」、輸入元を提訴

中島寛さんが走行中、前輪が脱落した自転車

 走行中の自転車の前輪が外れて転倒し重傷を負ったのは、自転車に設計上の欠陥があったからだとして、茨城県つくば市の元会社経営・中島寛さん(60)と妻が5日、自転車を輸入した「サイクルヨーロッパジャパン」(東京都千代田区)に、計約1億6700万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 訴状などによると、中島さんは問題の自転車を2002年に購入。08年8月、同市内の道路を走行中、ハンドルと前輪をつなぐ金属製の部品(フォーク)が脱落し、前輪ごと外れて転倒。頸椎(けいつい)を損傷し、首から下がほぼまひする大けがを負った。

 問題の部品は、金属製の管を下部の管に差し込んで内部のバネでつなぎ、衝撃を和らげる構造だったが、このバネがさびて折れていたという。原告側は、管の内部に水がたまってバネがさびやすい上、バネが破断した場合、車輪の脱落を防ぐ構造になっていないことが、設計上の欠陥に当たると主張している。中島さんは提訴後、「メンテナンスはしていたが、問題の部品はどこを点検すればよいか、ふつうの人には分からない」と話した。

 サイクル社の木村恵代表取締役は、「当社の主張は裁判の中で明らかにしたい」としている。

2010年4月5日21時39分  読売新聞)
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