HTML のミスが SEO の大問題になる5つの事例
2010年04月06日09時00分 / 提供:インターネットコム
「HTML のミスは SEO にマイナスにはならない」というのは、SEO でよく語られることである。
一般的な Web ページでは、いくつかの HTML のミスは当然あるだろう。意図的に HTML 文法から逸脱しなくては、多くの環境で同じ表示にすることができない場合もある。そのため、誤った HTML により検索エンジンが評価を下げることは、検索結果でユーザーにとっての価値をランク付けする上でも有益ではないだろう。
同様に、正しい HTML を記述したとしても、それだけで検索エンジンが評価することはない。HTML Lint などの HTML 文法評価ツールでの得点を上げたとしても、検索エンジンからの評価が上がることは基本的にないだろう。
ただ、それにはいくつかの例外があり、HTML のミスが SEO に致命的な問題となっている事例は多く存在する。本稿では、特に大きな問題に繋がりがちな HTML のミスを紹介しよう。
●意図しない隠しテキスト・隠しリンク
HTML のミスにより、表示するつもりのテキストが表示されない場合がある。本来は表示するつもりが、意図せずに背景色と文字色を同じにしてしまう場合や、認識できない文字サイズになってしまう場合、画像を変更したにも関わらず alt 属性など代替要素を変更し忘れた場合には、検索エンジンを騙す意図がなくても隠しテキストや隠しリンクとして検索エンジンスパムと判断される可能性がある。
特に、h1要素においては複雑な CSS を設定する場合が多く、このようなミスが発生しやすい。ページのテーマであり対策キーワードも含まれやすいh1要素を結果的に隠してしまうことは、問題となる可能性が高いため、注意したい。
●特定タグのミス
タグの使い方について、若干のミスであればブラウザでの表示が崩れることはないだろう。しかし、ブラウザは解釈できても、一部検索エンジンは認識できない場合がある。
たとえば、タグや引用符「"」の閉じ忘れなどがあったとしても、最近のブラウザでは表示が崩れることはないが、検索エンジンの認識としては、閉じ忘れの後方の一部テキストを認識できなくなる場合がある。
また、aタグの閉じ忘れにおいては、SEO 観点で重要なリンクを検索エンジンが効果的に認識できない状況となりえるだろう。さらに、画像に対する代替要素として、alt 属性ではなく title 属性のみを使用することで、検索エンジンがその内容を認識しない場合などが見受けられる。
●検索エンジン向けのタグのミス
ブラウザでは一切表示されずに、検索エンジンだけが評価するタグがいくつか存在する。そのようなタグは、少し間違えただけで致命的な問題が発生する場合がある。たとえば、canonical の設定においては、ブラウザでは一切表示されずに SEO 観点だけで問題となるため、大きなミスをしていても気付かずにトラブルとなってしまう場合があるだろう。
また、内容確認のためにアップした際の noindex の指定が、本アップでも外されていないことで検索エンジンに認識されないなどのトラブルも多く存在する。
●論理タグのミス
h要素など、論理的な意味があるタグの使用について、CSS で制御をしておけば、h1要素とh2要素を逆にマークアップしていても、ユーザー観点ではほぼ問題がない。
しかし、Web ページの論理構造を認識しようとする検索エンジンにとっては、非常に大きな問題となってしまう場合がある。ブラウザでの表示だけではなく、CSS を切った状態で情報が正しく伝わるようになっているかの確認が必要だろう。
●文字コードの認識トラブル
検索エンジンが、Web ページの文字コードをうまく認識できないことにより、検索エンジンからの評価が大きく落ちる場合がある。
数年前のブラウザとは異なり、現在一般的に使われているブラウザでは、文字コードを誤認識することは少なくなってきた。ただ、一部の検索エンジンは一般的なブラウザよりも文字コードの自動認識が弱い場合がある。文字コード宣言を誤った場合や、文字コード宣言が正しくとも一部の Web ページで、ブラウザでは表示されても検索エンジンが認識できない場合がある。そうした場合、記述したテキストもすべて検索エンジンは無視することになるだろう。
ブラウザでは閲覧できるものの検索エンジンが文字コードを誤認識することはあまり多く起こることではない。ただし、発生した場合は、そのページを検索エンジンが認識しない状態にまでなってしまう。制作した Web ページの文字コードが認識されづらい状態になっていないか、さまざまな環境で確認をするべきだろう。
■SEO と HTML
HTML のミスが SEO のマイナスに働く事例を5つ紹介してきた。本来、HTML を正確に記述したとしても、SEO のプラスとなることはほとんどないだろう。ただ、やはり問題のない HTML が望ましいことは確かである。
文法上問題がある HTML では、通常の環境で問題なく表示されたとしても、音声読み上げブラウザやテキストブラウザなど、特殊な環境では問題が発生する場合が多い。そもそも SEO 観点での HTML コーディングを行う場合「ブラウザだけではなく、検索エンジンにも理解しやすい HTML を記述する」ことが基本である。
「検索エンジンにも理解されやすい HTML」とは、どのような環境でも閲覧できるアクセシビリティ上の問題がない HTML でもある。
検索エンジンは基本的に正しい HTML を前提として内容の分析をしているだろう。誤った HTML をマイナス評価しないために配慮しているとしても、HTML のミスは、想定しないような検索エンジンの認識を招く場合がある。可能な限り、すべての環境で問題なく閲覧できる HTML を記述することをお勧めしたい。
(執筆:株式会社アイレップ SEM 総合研究所 辻 正浩)
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同様に、正しい HTML を記述したとしても、それだけで検索エンジンが評価することはない。HTML Lint などの HTML 文法評価ツールでの得点を上げたとしても、検索エンジンからの評価が上がることは基本的にないだろう。
ただ、それにはいくつかの例外があり、HTML のミスが SEO に致命的な問題となっている事例は多く存在する。本稿では、特に大きな問題に繋がりがちな HTML のミスを紹介しよう。
●意図しない隠しテキスト・隠しリンク
HTML のミスにより、表示するつもりのテキストが表示されない場合がある。本来は表示するつもりが、意図せずに背景色と文字色を同じにしてしまう場合や、認識できない文字サイズになってしまう場合、画像を変更したにも関わらず alt 属性など代替要素を変更し忘れた場合には、検索エンジンを騙す意図がなくても隠しテキストや隠しリンクとして検索エンジンスパムと判断される可能性がある。
特に、h1要素においては複雑な CSS を設定する場合が多く、このようなミスが発生しやすい。ページのテーマであり対策キーワードも含まれやすいh1要素を結果的に隠してしまうことは、問題となる可能性が高いため、注意したい。
●特定タグのミス
タグの使い方について、若干のミスであればブラウザでの表示が崩れることはないだろう。しかし、ブラウザは解釈できても、一部検索エンジンは認識できない場合がある。
たとえば、タグや引用符「"」の閉じ忘れなどがあったとしても、最近のブラウザでは表示が崩れることはないが、検索エンジンの認識としては、閉じ忘れの後方の一部テキストを認識できなくなる場合がある。
また、aタグの閉じ忘れにおいては、SEO 観点で重要なリンクを検索エンジンが効果的に認識できない状況となりえるだろう。さらに、画像に対する代替要素として、alt 属性ではなく title 属性のみを使用することで、検索エンジンがその内容を認識しない場合などが見受けられる。
●検索エンジン向けのタグのミス
ブラウザでは一切表示されずに、検索エンジンだけが評価するタグがいくつか存在する。そのようなタグは、少し間違えただけで致命的な問題が発生する場合がある。たとえば、canonical の設定においては、ブラウザでは一切表示されずに SEO 観点だけで問題となるため、大きなミスをしていても気付かずにトラブルとなってしまう場合があるだろう。
また、内容確認のためにアップした際の noindex の指定が、本アップでも外されていないことで検索エンジンに認識されないなどのトラブルも多く存在する。
●論理タグのミス
h要素など、論理的な意味があるタグの使用について、CSS で制御をしておけば、h1要素とh2要素を逆にマークアップしていても、ユーザー観点ではほぼ問題がない。
しかし、Web ページの論理構造を認識しようとする検索エンジンにとっては、非常に大きな問題となってしまう場合がある。ブラウザでの表示だけではなく、CSS を切った状態で情報が正しく伝わるようになっているかの確認が必要だろう。
●文字コードの認識トラブル
検索エンジンが、Web ページの文字コードをうまく認識できないことにより、検索エンジンからの評価が大きく落ちる場合がある。
数年前のブラウザとは異なり、現在一般的に使われているブラウザでは、文字コードを誤認識することは少なくなってきた。ただ、一部の検索エンジンは一般的なブラウザよりも文字コードの自動認識が弱い場合がある。文字コード宣言を誤った場合や、文字コード宣言が正しくとも一部の Web ページで、ブラウザでは表示されても検索エンジンが認識できない場合がある。そうした場合、記述したテキストもすべて検索エンジンは無視することになるだろう。
ブラウザでは閲覧できるものの検索エンジンが文字コードを誤認識することはあまり多く起こることではない。ただし、発生した場合は、そのページを検索エンジンが認識しない状態にまでなってしまう。制作した Web ページの文字コードが認識されづらい状態になっていないか、さまざまな環境で確認をするべきだろう。
■SEO と HTML
HTML のミスが SEO のマイナスに働く事例を5つ紹介してきた。本来、HTML を正確に記述したとしても、SEO のプラスとなることはほとんどないだろう。ただ、やはり問題のない HTML が望ましいことは確かである。
文法上問題がある HTML では、通常の環境で問題なく表示されたとしても、音声読み上げブラウザやテキストブラウザなど、特殊な環境では問題が発生する場合が多い。そもそも SEO 観点での HTML コーディングを行う場合「ブラウザだけではなく、検索エンジンにも理解しやすい HTML を記述する」ことが基本である。
「検索エンジンにも理解されやすい HTML」とは、どのような環境でも閲覧できるアクセシビリティ上の問題がない HTML でもある。
検索エンジンは基本的に正しい HTML を前提として内容の分析をしているだろう。誤った HTML をマイナス評価しないために配慮しているとしても、HTML のミスは、想定しないような検索エンジンの認識を招く場合がある。可能な限り、すべての環境で問題なく閲覧できる HTML を記述することをお勧めしたい。
(執筆:株式会社アイレップ SEM 総合研究所 辻 正浩)
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14,970円
DOSPARA
|
9,400円
カウモール
|
28,300円
コンプモト
|
12,820円
@Telaffy(あっと!テラフィ)
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