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【サッカー】

川崎・鄭大世 2ゴール ACL一発退場のお詫び弾

2010年4月5日 紙面から

 川崎は鄭大世の2ゴールでFC東京に快勝した。仙台が鹿島から2002年4月以来、8年ぶりに白星を挙げて3位に浮上した。前節首位の鹿島は今季初黒星。ともにスタートダッシュに失敗した磐田とG大阪の一戦は激しい点の取り合いになり、磐田が前田の2ゴールなどで4−3で振り切り、今季初勝利を挙げた。

 冷め過ぎず、熱過ぎず。川崎FW鄭大世は適切な“自分の温度”を把握した上で試合に臨んでいた。「冷静過ぎると自分の持ち味が出ないし、激しくなり過ぎるとこの前のACLみたいになってしまう。バランスを考えた」。絶妙の心理状況。その成果か、ゴールを2度も射抜いた。

 1発目はFW黒津の左クロスを東京DFがクリア、そのこぼれ球を胸トラップして「ゴールを見てしっかり打った」と鮮やか右足弾。2発目は直接FKを低くゴール左に流し込んだ。

 いつもなら気合が乗り過ぎてシュートをゴール枠外にふかすか、弾丸FKを壁にぶち当てるか、激しいプレーでファウルを取られるかだ。とくに3月23日のACL第3戦メルボルン戦は相手に倒された直後、「イラッとして気づいたら足払いしてしまった」と一発退場。チームに迷惑をかけたばかり。

 だからこそ的確なプレーを心がけた。「以前は全部の場面で追いかけていたが、今日はポイントごとのチェイシング」。90分を通した賢いサッカーにも満足だ。

 試合後は「この2ゴールで許してくれるでしょうか」とACLの“愚行”をあらためてわびた。MF稲本からは「1試合ではダメ。1年を通して活躍すること」とキツイ言葉を受けたが、6月にはブラジル、ポルトガルなど「死の組」のW杯を戦う北朝鮮代表FWは、独り善がりなプレーでは日本でも世界でも通用しないと分かっているはずだ。 (上條憲也)

 

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