検察、地域教育庁の教育長らを聴取

孔前教育監に2000万ウォン渡す

 ソウル市教育庁の人事をめぐる汚職について捜査しているソウル西部地検刑事5部(李盛潤〈イ・ソンユン〉部長)は最近、孔貞沢(コン・ジョンテク)前教育監(教育長に相当)=76=に対し、「(教育監)選挙資金の返還に使うように」として、2000万ウォン(現在のレートで約166万円、以下同じ)を渡した疑いで、同市東部教育庁のK教育長(56)と、同市西部教育庁のL元教育長(61)を呼んで事情聴取を行った、と4日発表した。地域教育庁の教育長は、同市教育庁の局長クラスに当たる幹部だ。

 検察の関係者は、「K教育長とL元教育長が、孔前教育監に金を渡したことを認めた」と話した。ソウル市教育庁の人事を担当していた側近らから、計5900万ウォン(約495万円)を受け取った容疑などで、先月26日に逮捕された孔前教育監が受け取った金額は、これでさらに増えることになった。

 検察によると、K教育長らは昨年夏、(公職者に義務付けられている)資産申告で申告漏れがあったとして、裁判を受けていた孔前教育監の当選が無効になるのに備え、現金を約1000万ウォン(約84万円)ずつ、合計で約2000万ウォンを孔前教育監に渡した疑いが持たれている。孔前教育監は昨年10月、大法院(日本の最高裁判所に相当)で当選を無効とする判決を受け、教育監選挙の際に政府から支援を受けた選挙費用約28億ウォン(約2億3400万円)を返還しなければならなくなった。

 検察は、K教育長らがソウル市教育庁で人事を担当していたことから、孔前教育監に渡した金が、人事をめぐる不正に関係したものである可能性に重きを置き、捜査を進めているという。

 K教育長は2005年から09年初めまで、同市教育庁で初等教育課の奨学官(地方教育行政機関で学習指導や教育活動を統括する専門職公務員)や初等教育政策課長を務めた。また、L元教育庁も06年から2年間、同市教育庁の中等教育政策課長を務めた。

チョ・ベッコン記者

キム・チュンニョン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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