哨戒艦沈没:引き揚げ方法とは(上)
韓国軍当局は、捜索・救助活動の中止を求めた家族会の要請を受け、哨戒艦「天安」の船尾と船首の同時引き揚げに向けて総力を傾ける構えだ。引き揚げ作業は民間の業者が行う。船尾の引き揚げは88水中開発コンソーシアム、船首は海洋開発公社が担当する。
引き揚げ作業は▲作業クレーンを四つの錨で固定し、海底の状況を把握▲船体にチェーンを結んでクレーンに連結▲船体を海面に引き揚げて内部の海水を抜く▲船体をバージ船に載せて行方不明者を捜索▲平沢港に移動、という5段階で行われる。国防部は4日午後、船尾の引き揚げに向け、海上クレーンの錨を降ろす作業をすでに完了したことを発表した。
国防部は作業を最大限短期間に行い、10日以内に完了させたい考えだ。しかし、海軍の関係者は「2週間以上はかかるだろう」と予想している。作業期間中、海軍海難救助隊(SSU)と特殊旅団(UDT)の隊員らは、沈没した周辺海域で行方不明者の捜索を行うと同時に、引き揚げ作業の際に流れ出す可能性のある遺品などを回収する作業に当たる。
■船体にチェーンを固定して引き揚げ
船体を引き揚げるには、最初に海底の地形と船体の重心を把握し、バランスを取った上で船体をまっすぐに引き上げられる位置を探さねばならない。ウォータージェット(強い水圧で水を発射する装置)で海底に穴を開けてトンネルを掘り、太さ90ミリのチェーンを船体の下に入れて船体を覆い、ワイヤーを連結して海上に待機するクレーンにつなげ、引き揚げなければならない。
作業には太さ90ミリ、長さ50メートルのチェーンを4本から8本と、太さ70ミリ、長さ30メートルのワイヤーを16本使用する。チェーンは1本で7トンだ。
この作業は、各社に所属する深海潜水要員20人以上で行われる。業者によると、作業を行う潜水要員たちは、海軍海難救助隊出身者など、深海潜水の国家資格を持つ熟練者たちばかりだという。
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