ベンツデザインの将来を担う在米韓国人(下)
- イ・イルファン氏が描いたF800のオリジナルスケッチ
イさんは今年4月、ベンツ・カリフォルニアスタジオのセンター長への昇進が決まり、米国に戻る。ベンツ本社は、これまでの才能と努力を労い、イさんをスタジオ最高責任者に任命した。
イさんは「ジュネーヴ・モーターショーの1週間前に行われた記者会見でF800を公開した。とても反応がよく、デザイン関係者はもちろん、マーケティング関係者もさらに信を持った」と語った。
イさんは子供のころから車が好きで、5才のときからいつも車の絵を描いていたという。カリフォルニアで生まれたが、中学生のとき韓国へ。韓国の大学の産業デザイン学科の入試を受けたが合格できず、浪人しようと考えていたとき、美術の先生の勧めで、米東部の名門校、ロードアイランド・デザイン学校に入学することになった。しかし、この学校には自動車デザイン学科がなかったことから、2年後に米国屈指の自動車デザイン学校、アート・センター・カレッジ・オブ・デザインに再入学した。
「当時は時間を無駄に過ごしたような気がしたが、自動車デザインを学ぶことができ、本当に幸せだった。勉強は大変だったが、その過程を楽んだ」
イさんは、同校を首席で卒業をしたことから、自動車メーカーからのオファーが殺到した。イさんは「スリーポインテッドスター(ベンツのエンブレム)」に魅了され、ベンツ・カリフォルニアスタジオを選んだ。
イさんは「常にその瞬間を楽しめなかったら、辛くて辞めていたかもしれない」と語る。車に対する情熱と愛情を持って全精力を注ぎ、あらゆるプロジェクトに臨み、いつでもどこでも車とデザインのことだけを考えた。
イさんは自動車デザイナーとして成功する秘訣について、「実力は基本で、運がなければならない。運は、上司に信頼されるか否かによって決まる」と話した。
イさんによると、最近韓国のデザイナーが世界的な自動車デザイン業界で注目されているという。フォルクスワーゲン社の米国スタジオ首席デザイナーでゼネラルモーターズ(GM)出身のイ・サンヒョプ氏をはじめ、こうしたケースが増えつつあるとのことだ。
イさんは「韓国人として生まれた以上、いつかは韓国の自動車産業に貢献しなければならないと思っている。外国での経験と実力をさらに磨き、いつか韓国車のデザインに貢献したい」と述べた。
崔元碩(チェ・ウォンソク)記者
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