水俣病未認定患者の救済問題で、非訴訟派の「水俣病出水の会」(鹿児島県出水市)の尾上利夫会長らは1日、環境省を訪れ、小沢鋭仁環境相と会談。「水俣病不知火患者会」(熊本県水俣市)と国などの和解協議で熊本地裁が示した所見に基づき救済対象者に支払われる一時金210万円と療養手当(月額1万2900-1万7700円)の受け入れを表明した。国が近く提示する団体解決金について、尾上会長は「大臣に一任する」と語った。
「出水の会」は会員約3900人で最大の被害者団体。「水俣病被害者芦北の会」(熊本県津奈木町)、「水俣病被害者獅子島の会」(鹿児島県長島町)と合わせ、非訴訟派の主要3団体が一時金と療養手当を受け入れた。団体解決金について、出水の会は20億円を求めてきた。
=2010/04/01付 西日本新聞夕刊=