警察庁は5日、全国刑事部長会議を開いた。安藤隆春長官は、足利事件で浮かんだ捜査の問題点を踏まえて「警察捜査に対する国民の信頼回復に尽力していただきたい」と訓示。「初動捜査の高度化」に取り組むことなどを指示した。
安藤長官は足利事件について「あってはならない事態で、極めて遺憾」とし、重要凶悪事件の捜査での注意点を挙げた。初動捜査の高度化については「刑事部門はもとより、関係部門の捜査力を最大限集中的に投入した捜査の推進が不可欠」とした。
また、虚偽の自白を生まない取り調べに向け、「性格など特性に応じた取り調べ」や「ポリグラフ検査などを活用した科学的な観点からの犯人性の検討」を行うことを指示した。【鮎川耕史】
毎日新聞 2010年4月5日 11時43分