キムタクｉｎ上海…「月の恋人―」クランクイン

　【上海４日】ＳＭＡＰの木村拓哉（３７）が主演するフジテレビ系新ドラマ「月の恋人～Ｍｏｏｎ　Ｌｏｖｅｒｓ」（月曜・後９時、５月１０日スタート）が上海市内でクランクインした。篠原涼子（３６）、台湾のリン・チーリン（３５）らとの豪華共演に「最高のチームでいいスタートが切れた。上海でも放送してほしい」と中国進出へ意欲。くも膜下出血で闘病中の巨人・木村拓也コーチ（３７）に「（病に）勝ってほしい」とエールを送った。

　万博（５月１日開幕）を目前に控え、熱気に沸く上海でクランクインを迎えた木村は「ホントにライブな街の中で撮影を始められて興奮してます。いいスタートになった」と力を込めた。

　上海でのロケは映画「２０４６」、ドラマ「華麗なる一族」に続いて自身３度目だが、今回もうわさを聞きつけたファンがロケ地に殺到するなど現地でも人気は絶大。「上海でもこれをやってほしいと思う」と中国での放送を熱望した。

　海賊版のＣＤ、ＤＶＤや動画サイトなどで出演作やＳＭＡＰの曲は大量に出回っているが、これまでドラマなどが公式に放送されたことはない。映画「レッドクリフ」のヒロイン役でブレークし、今回が日本の連ドラ初出演となるリンも「中国や香港、台湾の人にぜひ見てほしい」と呼び掛けた。

　日中両国を舞台に、ビジネスのせめぎ合いも色濃く反映させた恋愛ドラマで、木村は目的のためには手段を選ばない非情なインテリア会社の社長・葉月蓮介役。今回のロケでは、リン演じる謎の美女リュウ・シュウメイとの出会いや、上海の新店舗をオープンしたシーンなどを収録した。

　木村は「演じていて、チョイチョイ嫌なやつだなあと思う」と苦笑いしたが、撮影が終われば、共演の篠原、リンや、松田翔太（２４）、北川景子（２３）と連日食事会を開いている。約１３年ぶりの共演となる篠原は「いろんな意味で緊張したけど、木村さんが解きほぐしてくれた」。松田は「リズムよく僕に役割を任せてくれる」、北川も「サラダを取り分けてもらったりして夢のようでした」と明かすなど、チームワークを「最高」（木村）の状態に持ってきた。

　現地でのロケは８日まで。５月１０日の初回に向けて木村は「恋愛の部分はちゃんとしていないと、見る人はどん引きするんで」と気合をみなぎらせた。

　◆巨人・木村コーチにエール　くも膜下出血で倒れ、依然意識不明状態にある木村コーチに対し、木村は「粘って粘って、勝ってほしい」とエールを送った。

　撮影現場で知らせを受け「音的にも同じ発音の方ですし、すごく親近感はあった」。名前だけでなく、学年も同じであることから、０２年に自らホストを務めた「同学年」というトーク番組ではゲストに招いた。「勝手にすごく知り合いに思っていた存在。いい結果を聞きたい」と祈るように語った。