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とちぎ産業力 工場激動
<トップに聞く>開発強化し次世代対応 池上通信機 松原正樹社長(2月23日 05:00)テレビカメラを開発生産していた池上工場を、宇都宮工場に移管集約した池上通信機(東京都)。NHKをはじめ国内外の放送局にカメラを納めるほか、医療用、セキュリティー用、特殊センサーなども手掛ける。 −宇都宮工場に集約した狙いは。 「経営理念は顧客満足。実現するためには、生産体制の効率化を図り、コストを追求しなければならない」 −開発体制も再編した。 「これまで研究所は基礎的な研究ばかりやっていた。今後は研究開発本部とし、工場に出先を置いて、開発から製品化までを見極めさせる。技術者の集結によって、マルチ的な能力も身につく」 −テレビ業界の先行きをどうみるか。 「2011年に地上波デジタル化に切り替わり、アナログ放送は終了する。民放のコスト負担は軽くなり、番組作りに力を入れるだろう。このタイミングに焦点を定め、次世代製品の需要に対応する」 「地方局も東京キー局の番組を流すだけでは生き残れない。地方局に見合った価格帯の製品を開発し、供給するのも当社の責任だ」 −海外展開は。 「リーマンショック以降、設備投資の抑制傾向が続き、北米、欧州は減った。国内需要は限界点にあり、海外販売を増やさなければならない。経済が活発化している中国・インド、テレビジョンが発展していない国などに力を入れる。販売強化のために、グローバルな人材育成も大切だ」 −今後の戦略を。 「世界の放送機材は日本の3社が作っている。そのうち専用メーカーは当社だけ。生き残るために、技術的な成長力は欠かせない」 一覧
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[とちぎ産業力 工場激動]
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