── メニューの多角化等でマーケットの新規開拓を目指しているということですか。
池上 牛丼販売休止中に、メニューの種類が増えたことで客層が広がりました。加えて、「牛丼」が戻ってきたということは、それこそエースで4番の復活ですから大変心強く思います。そのチャンスを活かし、さらに利用機会を増やすために新しい店舗デザインやサービススタイルの実験・検証をしています。
我々が経営指標として重視している「入客数」は明らかに新しい試みのほうが増えています。いまは実証を確認している段階ですが、期待値は高いですね。
── メニューを増やすとなると、設備投資も含めて結構大変な作業が出てきそうですが。
池上 そうですね。メニューは大体固まりつつありますが、さらにおいしくするためにブラッシュアップしていきます。原材料にしても、生産地の種付け段階から流通過程をくまなくチェックし、改善へ向けての検証を重ねていきます。厨房機器ですとかオペレーションもがらっと変わります。より早くおいしく提供するための機器開発もどんどん進めています。オーダーもこれまでの手書きではなく機械化しなくてはなりません。とにかく、やるべきことが山ほどあって、牛丼復活だけを手放しで喜んでいる場合ではないのです。 |