支店の金庫から金を盗んだとして、窃盗罪に問われている豊和銀行光吉支店(大分市)の元総括次長、後藤巌被告(50)の判決公判が5日、大分地裁であり、宮本孝文裁判官は「以前、同様の行為を内部処理で済まされたということがあったのに今回の事件に及び、規範意識が乏しい」などとして懲役2年(求刑・懲役3年6月)を言い渡した。
判決によると、後藤被告は、パチンコで多額の借金を抱え、09年4月、3回にわけて支店の金庫から現金計810万円を盗んだとされる。
この裁判では、検察側は冒頭陳述で、発覚し逮捕・起訴された事件以前にも、後藤被告が同支店の金庫から500万円を出し、借金返済などにあてていたことを指摘。同行によると、当時の支店長は、後藤被告側から被害弁済がなされたため支店内で処理していた。【高芝菜穂子】
毎日新聞 2010年3月6日 地方版