社会
地裁岩国支部が祝島島民の異議申し立て却下
(山口県)
上関原発建設に向けた海の埋め立て工事に関して祝島の島民らの妨害行為を禁止した山口地裁岩国支部の決定を不服とした異議申し立てについて地裁岩国支部はこの申し立てを却下した。また妨害行為をした場合、祝島島民らに損害金の支払いを求めた間接強制についても中国電力の申し立てを認める決定を出した。地裁岩国支部はことし1月、中国電力が祝島島民らに求めていた海の埋め立て工事区域内での妨害禁止を認める決定を出した。この決定に対して祝島の島民らが2月に異議申し立てを行っていた。この中で祝島の島民らは「埋め立て工事区域内の公有水面部分では許可漁業、自由漁業を行う権利がある」などと主張していた。地裁岩国支部では「漁業補償契約により許可漁業、自由漁業ができなくなったというべきであり、公有水面埋め立て免許が不当であるという主張も採用できない」として祝島の島民らの異議申し立てを却下した。また妨害禁止の仮処分にあわせ中国電力が祝島島民らに対して妨害行為1日につき連帯して約940万円の支払いを求めていた「間接強制」の申し立てについても地裁岩国支部は中電側の訴えを認め祝島の島民らに妨害行為をした場合1日につき500万円を支払うこととする決定を出した。今回の決定に対して中国電力では「今後、司法の判断に従って当社の工事に対する一切の妨害行為を止めていただけるものと考えている」とのコメントを出した。また祝島島民の会の山戸貞夫代表は「これからも島で生活していくために抗議を続けていく。今後、高裁への抗告も弁護士と相談したい」としている。
[ 4/2 17:18 山口放送]