滋賀県教育委員会のホームページへようこそ
みなさん、こんにちは。 滋賀県教育委員会教育長の末松史彦です。
滋賀県の教育委員会ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
さて、次の世代を育てる教育は「国家百年の計」といわれます。大変息の長い仕事ですが、それだけに、柔軟かつ機動的な対応とあわせ、いつの時代も変わらない、変えるべきでない「不易(ふえき)」なものを大切に、取り組んでいく必要があると思います。
では、教育における「不易」とは何でしょうか。もちろん答は何通りもありますが、私は「自立した人を育てる」つまり、自ら考え自らを律し、正しいと信じたことを実践する力を育てることではないかと考えています。
滋賀は近江聖人・中江藤樹のゆかりの地ですが、その教えの「致良知」という言葉にも、自らの良心に照らし正しいことを行うべしという永遠の真理があり、それは、子どもたちが生涯を通じた「志」ある生き方をして欲しいと願う教育の営みにも通じるように思えます。
今も地元高島市では、毎年小学校3年生一人ひとりが志を立てる「立志祭」が行われているということです。子どもたちが自らを見つめ、自分なりの目標、将来像を胸に抱くことは、何よりの成長の糧となるに違いありません。こうした力を子どもたちから引き出し、伸ばし育てることは、教育の大きな役割だと思っています。
その役割を果たすためには、教育する方も、ゆるぎない理想、目標という「志」をもち、子どもたちに接していかなければなりません。
教育は今、様々な問題を抱え、また、大きな変化と改革の時期を迎えています。こうしたときにこそ確かな「志」をもち、しっかりと歩んでいきたいと思います。
私は平成20年4月、滋賀県教育委員会の教育長に就任しました。重責に心引き締まる思いですが、みなさんとともに、「滋賀の教育の志」を育て、それをしっかりと実行していきたいと考えています。
どうぞよろしくお願いします。
教育委員会の組織目標(部局目標)
滋賀県基本構想の基本理念である「未来を拓く共生社会」の実現をめざし、教育委員会では、「未来を拓く心豊かでたくましい人づくり」を基本目標として、3つの観点ごとに平成21年度の目標を次のとおり定めました。
この目標の達成に向けて、関係職員12,260人が全力で取り組みます。
教育長 末松 史彦
「滋賀県教育委員会職員の心得〜先人の『近江の心』を未来につなぎます〜」を定めました
近江の地には中江藤樹先生の教えである「良知」をはじめ、先人たちが拠り所とした「近江の心」が今なお息づいています。
この「近江の心」はそれぞれの先人たちが生きた時代を超えて、今も変わらない大切なものであり、この「近江の心」を未来につなぐ営みが、ふるさと近江を愛する心を育て、本県が目指す「未来を拓く心豊かでたくましい人づくり」につながるものと考えます。
このため、私たち教育委員会職員はこの「近江の心」を再認識し、これに学ぶとともに、施策を構築し展開するにあたっての重要な視点に据えながら、次世代へとつなぐことを使命とし、以下を心得として教育行政に取り組みます。
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滋賀県の教育に使命感と気概を持って取り組みます。
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自らを律し、常に学び続ける姿勢を持ちます。
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教育現場を支えながら、社会から信頼され、子どもたちが行きたくなる学校づくりを進めます。
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意思疎通を活発にし、互いの思い、情報を共有します。
−近江の心とは−
○中江藤樹先生の言葉である「良知(生まれながらにして持っている美しい心)」の心であり、
○糸賀一雄先生の言葉である「この子らを世の光に」の考えにある一人ひとりを大切にする心であり、
○雨森芳洲先生の言葉である「たがいに誠をもって交わろう」の考えにある異文化を理解する心であり、
○近江商人の経営の理念である「三方よし」の考えにある公の心であり、
○琵琶湖とともに生き、自然を大切にしてきた近江人の環境を大切にする心である。