中国地方のバス会社やタクシー会社で、電気モーターとディーゼルエンジンを併用したハイブリッドバスの導入が広がっている。不況や「千円高速」などの影響で利用客が減る中、低燃費車で企業のエコ対策をアピールするのが狙い。国の補助金も導入を後押ししている。
第一タクシー(広島市安佐南区)は3月、貸し切り用としてハイブリッドバス1台を初めて購入した。日野自動車製の55人乗りで、減速時に蓄えた電気エネルギーを発進や加速時に使う。
広島市は昨年9月に国土交通省の「次世代自動車導入加速モデル事業」実施地区に選ばれた。第一タクシーはバス購入費4800万円のうち、2200万円について国交省から補助を受けた。
市環境局エネルギー・温暖化対策部企画課によると、市内を走る広島、鳥取県内のバス、タクシー会社の計8社がモデル事業に基づいてハイブリッドバスを購入したという。
また芸陽バス(東広島市)は3月、広島市内と広島空港(三原市)を結ぶリムジンバスをハイブリッドタイプに切り替えた。1台当たりの燃料代は1カ月で約7万円減り「今後、バッテリー交換などの費用も含めコスト削減効果を検証したい」という。
本四バス開発(尾道市)も3月、小中学生の遠足や修学旅行に使う貸し切りバスにハイブリッドタイプ1台を加えた。
【写真説明】第一タクシーが貸し切りバスとして使っているハイブリッドバス
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