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イイ加減にしろ!農水省組織防衛のインチキ

【政治・経済】

2010年03月31日 掲載

自民党政権からの“欠陥法案”をもぐり込ませる

 天下り斡旋で報酬アップの裏交渉が明らかになった農林水産省。自分たちの組織と権限温存に突っ走る姿は“醜い”のひと言だが、今国会で俎上に載っている「法案」をめぐっても、インチキ極まりない組織防衛があった。
 問題を暴いたのは、民主党が党内に設置している「政策研究会」。農水委員会所属の議員でつくる農水委員会政策研究会が、法案の中身を検討する中で、農水官僚の隠れた意図を見抜いたのだという。
 民主党の農水委員らが問題にしているのは、「農水省設置法の改正案」だ。この法案には「行政監察・評価本部(仮称)」の設置が盛り込まれている。汚染米問題で不正を見逃していた農水省が、省内の監察を強化するための新本部設置といえば聞こえはいいが、実のところは、「外部からの監察で組織を荒らされるのはイヤだから、自分たちでやりたい」という魂胆なのだ。
 民主党の農水委員でこの法案を検討する小委員会座長の福島伸享衆院議員がこう言う。
「この法案の骨格は昨年8月にできた。つまり石破農水大臣時代の自民党銘柄法案です。それなのに農水官僚は、政権交代後も政務三役をうまくだまして、欠陥法案を滑り込ませたのです。私も官僚だったから(元経産官僚)、彼らのやり方はよく分かる。内部監察のために新組織をつくるのは筋が通りません。食品安全庁をつくって外部監察でやるべきなのです」
 この法案は、既に閣議決定済みだが、このままでは政府の法案を、与党が修正するという異常事態になるかもしれない。
 農水省をめぐっては、別の法案でも、閣議決定直前に党の農水委員らが問題点を指摘し、法案が大幅修正されている。
 ズル賢い官僚の悪だくみをとことんあぶり出し、葬り去っていかなくてはダメだ。
~2010年03月31日以前の記事~

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