2010年03月26日

2010年春横浜講演会「逆風強し負けるな若者」

「新たな若者自立支援について」
この数年来、若者を取り囲む社会環境はますます厳しくなってきました。大半の若者はその厳しい現実の中で将来に対する希望、夢を失いかけています。そして失業率の高止まり、不十分な雇用政策など悪化する労働環境の荒海の中で閉塞感を持って漂っているのが「ひきこもっている若者」「社会参加の出来にくい若者」たちではないでしょうか。そういった現状の中で、若者支援の施策の一つ「若者自立塾」が昨年度の事業仕分けで廃止になり、新たな取組「合宿型自立支援プログラム」が4月より開始いたします。中身がどう変わったのか?どういった取組を行なうのか?自立塾とは一体どういったところだったのか?を若者自立塾宇奈月寮長牟田光生が解説をし、新たな取組みの紹介を行ないます。彼らにたいしてどのように対応していけば、自分の力で荒海に漕いでいけるようになるのか、また実践の場で若者がどう変わっていくのか?等を一緒に考えていきたいと思います。

講師
宇奈月若者自立塾 寮長 牟田光生

日時
平成22年3月26日(金)

場所
ゆめおおおかオフィスタワーウイリング横浜121号室(12F)

スケジュール
受付開始:18時00分
講演  :18時30分〜20時50分

参加費
資料代500円(会員無料)

定員
50名先着

主催
NPO法人教育研究所・宇奈月若者自立塾

お問い合わせ先
NPO法人教育研究所
電話:045-848-3761

4・5月講演会予定
4月 4日(日)宇奈月会場(富山県民会館601号室)
4月10日(土)横浜会場
5月22日(土)横浜会場
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2010年01月18日

NPO☆Kyoken通信 新年号

新年明けましておめでとうございます。
今年も皆様方にとって幸せな年でありますように、心からお祈り致しております。
昨年は派遣切り支援から始まり、行政刷新会議の「事業仕分け」で、若者自立塾は正式に昨年12月25日付で廃止が決定して1年間が終りました。
若者自立塾は5年間で幕を閉じましたが、約2,800人のニートが自立塾に参加しました。自立塾に来た若者の半数が不登校経験者であり、全体の3割の人が軽度発達傷がい者でした。そして、ほとんどの人がひきこもり状態でした。その約6割が社会復帰して行きました。勿論、この種の事業でありがちな傷害事件や監禁事件は起こらず、殺人事件なんて皆無でした。これはこの事業に最後まで関わった28団体の誇るべき成果であったと思います。今まで、長く、不登校やひきこもり支援をしてきた私から見れば、これほど、この分野で成果を上げた事業はありませんでした。これはひきこもりやニートの人たちに不足しているコミュニケーションスキルや社会的スキルが共同生活を通して育った証拠だからだと思います。通所型のサポート・ステーションや不登校の児童生徒向けの適応指導教室ではなかなか上手く行ってないことからもいえることです。全国の若者自立塾に関わったスタッフの皆さん本当に御苦労さまでした。
若者自立塾の活動は今年度の3月末で活動は終りますが、「緊急人材育成・就職支援基金訓練 社会的事業者訓練コース 合宿型」(合宿型自立支援プログラム)として生まれ変わることが、年末に決定しましました。
(文責牟田武生)

若者自立塾から合宿型自立支援プログラムへ
〜若者自立塾に変わる新たな事業〜

若者自立塾は昨年の事業仕分けで「廃止」が決定した。全国にある28 箇所の若者自立塾は今年3 月末で使命が終る。「ひきこもりやニートは社会の屑だ。ゴミのような人間に我々の血税が使われ、それを利権とする団体に注ぎ込まれること自体おかしい」と、現場を充分に見ないでものを言う意見がマスコミの正論となり、バッシングが続いた5 年間だった。そして、あの事業仕分けを行った委員の誰もが、ニートやひきこもり当事者の声も聞かず、事業実施者から現状を聞くこともなかった。
みんな好きでニートになったわけではない。自己責任として、本人が全て悪いとする意見は現状を理解することができない無能者の意見だ。現在の雇用環境や人間関係のスキルを充分に身に付けることが出来ないプチホテル化した核家族の増加や地域社会の子どもを育てる教育力の低下が、コミュニケーション力を含め、子どもや若者の社会性を低下した最大の原因だ。それが、ひきこもり、ニートの背景にある。それは空気読めない(KY)という流行語にもなり、今の若者を蝕み始めている。
ひきこもりやニートの人のカウンセリングを通して、感じることは、不況と雇用環境の激変で「正社員として働く職場がない」「過って正社員として働いていたが、サービス残業を含め、月200 時間近くあり、体を壊し、休職後、解雇され、その後、就職先が見つからなかった」という意見も聞く。「両親は、長年会社の仕事やノルマ達成に常に追われ、中年になってリストラされ、うつになった姿を見ると、両親と同じような生き方はしたくない。でも、何をやったら良いかわからない」と言う意見も聞く。
今の若者は、働き蜂、エコノミックアニマル、と呼ばれた時代の働き方を望んでいない。会社の利益をあげ、将来、出世するための働き方よりも、社会貢献できる仕事として、農業、林業、水産、環境保全、介護、福祉等も、含めた地域の活性化に取組める職を望む声がある。しかし、残念ながら、それらの仕事を担う若者を育成していた職業科(工業高校・農業高校・商業高校・水産高校)は、総合高校、'通高校に変わってしまった。
若者自立塾は廃止された。でも、平成22 年4 月、新たな形で生まれ変わる。
緊急人材育成支援事業(基金訓練)社会事業者等訓練コース 合宿型(合宿型自立支援プログラム)が正式名である。緊急予算処置が終る23 年3 月までの短命だが、成果を上げ、次の恒久的な予算へバトンをタッチしていくことが困難を抱える若者支援になる。
新たな事業は大きく2 つの大きな特色がある。
1つ
月、約9 万円かかった自己負担金が入塾の歯止めになった。今回からは、生活費は昨年夏から実施している「緊急人材育成支援事業(基金訓練)」スキームを使い、個人負担が原則かからなくなった。(最長24 ヶ月)訓練費は勿論無料である。
2つ
生活訓練、労働体験+基礎技能習得の訓練、社会的事業分野等のOJTは就職に向けた実践的なプログラムになる。
噛み砕ければ、会社員等の一般的な仕事だけではなくNPOを含め非営利活動で働く者、社会企業家を育てるプログラムにもなる。これは新たな事業創出とともに地域社会の活性化の人的活力になる可能性がある。廃止された若者自立塾より、社会的にみて、すぐれたものになった。考案した厚生労働省職業能力開発局キャリア形成支援室長の施策能力の高さには頭が下がる思いだ。これには、厚生労働省の山井政務官を含め、若者自立塾のかすかな光を消してはならないという情熱がこのプランに結びついたのだろう。
全国の実践施設はこの思いを真摯に受け止め、日本のため、若者のため、1 年間、必死の思いで頑張らなければならない。それが日本を住みやすい国にしていく一つの原動力にもなるはずだ。
(牟田武生平成22 年1 月9 日ブログより一部改)

〜5年間の若者自立塾の活動を振り返って〜
宇奈月若者自立塾 寮長 牟田光生
自立塾事業を振り返り…
若者自立塾事業は正式に終焉を向え…
今後は合宿型自立支援プログラムに移行された形になります。
細かい所は1 月8 日の全国連絡会議で決まりましたが、現行の体制は終焉を向えます。
思えば…
富山に来て4年と少し、様々な事がありました。
宇奈月塾も卒塾生120 名を超え、少しずつ歴史が出来始めた矢先でした。
一昨年(以降19 年)は、なかなか塾生も集まらず…理事長も癌で倒れ…私的にも非常にツキが無い空回りばかりの一年でした… が!昨年(21 年)は派遣切りの人達の「年末年始緊急受入れの宿」をやり、その人達の就労相談会を単独で開き、塾生も19年の約3倍入塾し、理事長の体調も落ち着き、新たに公共職業訓練である「橋渡し訓練」を行い、さぁ!これから!と言う時に…
若者自立塾事業が事業仕分けによって簡単に廃止に追い込まれてしまいました。
この無念…
派遣切りの受入れもその人達の就労相談会も言うなれば国の仕事です。
昨年よりも雇用情勢が悪くなる現状で、公共職業訓練「橋渡し訓練」を行い社会復帰出来る人たちを少しでも増やそうと試みていた最中の出来事でした。
今後は!?
結果としては「若者自立塾事業」から「合宿型自立支援プログラム」に変わっていきますが、どういう形で行うかによって、ひきこもり、ニートの人達にとって、非常にハードルは高くなります。
公共職業訓練の手引きである「ワークガイダンス」(職業訓練時におけるビジネスマナー講座の教科書と考えて下さい)は、やはり、25 歳以上の求職者用のものであって、比較的長い期間の職業経験があり、他人とのコミュニケーションスキルが、ある程度高いレベルの人達用です。それを要求される部分があります。
これは非常にキツイ…
このコミュニケーションスキルに、難があり、引っ込み思案で、考え込んでしまう(フリーズする)と動けなくなってしまうのがニート・ひきこもり層であり、その層を「ワークガイダンス」がこなせるレベルまで引き上げなくてはならないのが、今後の自立支援(合宿型)の役割であると考えています。
私たちの宇奈月若者自立支援寮(仮称)は、もう一歩踏み出し、社会(就職)から目を逸らさないようにし、その層を「ワークガイダンス」がこなせるレベルまで引き上げ、(ココまでで3ヶ月〜6ヶ月かかった)さらに公共職業訓練(「ワークガイダンス」と職場実習)を利用した形で社会復帰を考えています。
4
それらを今年4月から同時に行わなければならなくなった。
まだ私たちは全国に先駆け、昨年、秋より、第一歩を踏み出していたからよかったのかもしれない。
しかし、これから対応していく他の自立塾は大変だろうと思う。
私たち教育研究所が第一歩踏み出していたから、まだ多少の余裕があるし厳しさも知っている。
不幸中の幸いで、あったのかもしれない。
新たにプログラムの見直しをしながら、4月から、また、新しいスタートを切りたいと考えている。
ただ、この5 年振り返ってみて、自立塾全体はファジーな部分がありながらも、塾生達を上手く対応してきたと思う。なぜならこの5 年間で総利用者約2800 名いて、一人も自殺・他殺・大きな事件が起きていないのは各団体が、独自のノウハウを活かし、非常に誠心誠意やった結果ではないかと思う。
そして、「利益を考えるより、今、苦しんでいる若者の為に、何とかしなければ!!」という非常に強い気持ちがあったのではないか?と思う。
そうでなくてネットで叩かれている団体も確かに存在する。
しかし!
私たちNPO教育研究所は!
気持ちの部分でも!
先見の明でも!
他の塾には負けずに日々を頑張っております。
どうか皆さま方今年もどうぞヨロシクお願い申し上げます。
うなづき寮 牟田 光生

―書き下ろし―
新連載(7) 牟田武生

不登校の大衆化は何を意味するのだろうか。
不登校の子らは病気ではない。不登校が長引き、ひきこもりが長期化すると、様々な精神症状が起きることもあるが、ひきこもりの状態だけでは精神疾患があると考えるのは早計である。
不登校になる中学生が3%を超え、社会問題を通り過ぎ、日常的なものになってしまった。最近では不登校は報道もされなくなってしまった。しかし、現状を見る限り、改善どころか、不登校からひきこもり、ニート、社会不適応者に移行し、深刻さは増すばかりである。
様々な問題の原点でもある不登校問題をもっと真剣に考えるべきなのだが、不登校を取り上げても新鮮さがなく、新聞やテレビはニュース性がなく視聴率を稼げないらしい。しかし、実は不登校の影にあるものは、前述だけでなく、発達障害、いじめ、非行の問題もある。つまり、不登校は明確な理由がなく、年間30日以上、欠席している状態像であるが、その状態像にもっと着目しないと、全ての問題は後送りになってしまう。
様々な問題は早期発見、早期対応の筈なのだが、不登校になると、なぜか、スクールカウンセラーは「もうしばらく様子をみましょう」で終ってしまい。見守っている間に、あっという間に長期化してしまう。
政権交代によって、民主党が与党になった。民主党は不登校やいじめについてどのように考えているのだろうか。民主党2009マニフェストで「いじめや不登校」に関して、2子育て・教育を見ると、それらに関して、何一つ、出てこない。子ども手当を代表とする票田獲得の「ばら撒き」ばかりが目立つ。
http://www.dpj.or.jp/special/manifesto2009/pdf/manifesto_2009.pdf
政策集2009ではどうであろうか。関連するのは、文部科学省にスクールカウンセラーおよびガイダンスカウンセラー制度の充実とある。
その中に次のような文がある「いじめや不登校などの問題、進学、職業選択などの進路については児童・生徒が相談できる仕組みを充実させる必要があります」とある。
http://www.dpj.or.jp/policy/manifesto/seisaku2009/img/INDEX2009.pdf
スクールカウンセラーが置かれ始めた平成4年頃からいじめは横ばい、不登校に至っては、全児童生徒数は減少しているのにかかわらず、小学生で1.5倍、中学生で2.0倍に達している。(学校基本調査より)
深刻な問題なのである。カウンセリングだけではどうにもならない現実がある。だから、社会問題なのである。
さらに、不登校はひきこもり、ニートに関連するから、さらに深刻なのだ。でも、民主党にはその認識がなく、これからの日本の未来を背負う、子どもの社会問題を解決していこうという姿勢は全くみられない。
今回の選挙で、民主党に一票を投じた。私には残念で仕方がない。
社会問題を解決してこそ「人を大切にする」の民主党なのではないか。
終わり

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NPO☆Kyoken通信 新年号(PDF)
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2003年12月01日

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