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「警察庁長官狙撃事件の捜査結果概要」要旨

2010年3月30日13時47分

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 警視庁が発表した「警察庁長官狙撃事件の捜査結果概要」の要旨は次のとおり。

 ◆事件発生直後の午前9時40分ごろ、報道機関にかけられた脅迫電話の声を鑑定した結果、幹部信者Bの声と推定される鑑定結果が得られた。

 ◆発生翌日の午前、幹部信者Cらは、松本(智津夫教祖)から「警察庁長官撃たれる」と題する教団名義のビラの作成を指示された。ビラには報道機関に対する脅迫電話の入電時刻について「9時40分ころ」との記載がある。この時点で、脅迫電話の正確な入電時刻についての報道はなく、記載は、脅迫電話をかけた者やその関係者または一部の報道関係者などしか知り得ない事項であった。

 ◆在家信者Aの所有物について射撃残渣(ざんさ)の鑑定を行った。灰色コートとアタッシェケースについては、本事件犯行に関連して付着した可能性が高いものと認められた。

 ◆元幹部信者Dのもとに、事件発生の3日前に幹部信者Eから電話があった。Aへの連絡方法を教えるよう依頼された。この際Eは「敵の仇(かたき)は敵にやらせる」などと発言した。

 ◆事件発生前日の夜、DがAに連絡をとったところ、Aは興奮した口調で「下見に引きずり回された」、「警察官しかできないことがあると言われた。できること、できないことがある。やりたくありません」などと言ってきた。

 ◆事件発生直後の午前8時35分ごろ、AからDに電話があり、「警察庁長官が撃たれた。まだマスコミに知られていないと思うので取り扱いに注意して欲しい」旨連絡してきた。

 ◆事件直後、日光街道の交差点から南千住駅方向へ自転車で疾走した男について、目撃者が供述する特徴と幹部信者Hの特徴が一致した。複数候補者の写真を示したところ、複数の目撃者が同人の写真を抽出した。

 ◆E及びEの影響下にあったと認められる者(複数)から採取した資料について、DNA型異同識別を実施したところ、E以外の1名について、(現場遺留品の)韓国10ウォン硬貨の表面付着物から検出されたDNA型と一致するとの結果が得られた。同一型である確率は932分の4であり、教団信者グループの本件関与の可能性を裏付ける資料のひとつとすることに、一定の合理性が認められる。

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