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バチカン「神の銀行」に捜査の手 資金洗浄に関与か (3/3ページ)
このニュースのトピックス:欧州
■調査中に不審死相次ぐ
1978年9月には、バチカン宮殿で法王就任からわずか33日目のヨハネ・パウロ1世が65歳で謎の急死。遺体は解剖もされないまま、あわただしく埋葬された。ヨハネ・パウロ1世はバチカン銀行の改革と大規模な担当替えを表明したばかりだった。その後、翌79年にかけて、バチカンの不正な金融取引を調査していたイタリア当局の検事、刑事ら5人が、相次いでテロの犠牲者となった。
82年6月には、バチカン銀行の主力取引行で13億ドルの不正融資が発覚したイタリアのアンブロシアーノ銀行の頭取が、銀行破綻直前にロンドンで変死体となって発見された(英当局は後に他殺と断定)。
こうしたスキャンダル、疑惑は小説の題材にもなっているが、実態はベールに包まれたままだ。今回、イタリアの司法当局者は「まずは地道に口座の名義人と管理者を特定し、突破口を開く」と話している。
法王がベネディクト16世(82)に代わってからは初めて及ぶ捜査の網。成り行きが注目される。